触れたら干される2つの「UFOタブー」とは!? 漏えい文書に秘められた真実を岩手大名誉教授が暴露(インタビュー)
――解明できない事例が143件もあるというのは驚きますね。
原澤 そのとおりですね。そして、解明できなかった事例の解釈として、次のようなものが挙げられていました。
(1)クラッタ(本来の目標物ではないものからのレーダー反射)を引き起こす空中物体:鳥、気球、ドローン、風船など
(2)気象現象:赤外線システムやレーダーシステムに検知される氷の結晶、湿気、熱のゆらぎなどの大気現象
(3)アメリカ政府あるいは民間の開発による飛翔体:それらについては、収集したUAPレポートにはこれまでに確認されていない。
(4)敵対国のシステム:一部のUAPは、中国、ロシアその他の国、または非政府組織による可能性がある。
(5)その他:データが限定的であるために評価できないUAPをこれに含める。
この結論は、先に示したネイサン・トワイニング中将による1947年9月23日付の覚書にある空軍による調査結果から大きく進展したものでありませんでした。
今回の国防総省による予備的評価の発表により、アメリカ政府は、UFOを極秘に調査していたが、その多くの本質が解明されておらず、UFOが国防上の脅威になりうることを、議会で初めて公式に認めました。
――これまで、UFOが国防上の脅威になりうることを公式に認めていなかったというのも、意外な気がします。
原澤 はい、公式には認めてきていませんでした。例えば、1952年7月19日に、首都ワシントンDCの議事堂上空にUFOが大挙出現し、地上レーダーによって捕捉され、空軍の戦闘機がその物体を迎撃するために発進した事件がありました。動揺する国民を落ち着かせるために、空軍の諜報部長ジョン・サムフォード少将は、1952年7月29日に報道陣に対して次のように語りました。
「空軍は、この問題について、アメリカに対して脅威となる可能性のある空中のあらゆるものを、可能な限り特定し、分析する責任を負っています。この義務を遂行するために、1947年以来、私たちはあらゆる種類の情報源から寄せられた1000件から2000件の報告を受け取り、分析してきました。
この膨大な量の報告の大部分について、私たちは合理的に説明することができます。そうできることは私たち自身にとって満足のいくものでした。
ただし、これらの報告には、信頼できる目撃者によってなされた、信じられないような事例が一定の割合で含まれています。私たちが現在解決しようとしているのは、この範ちゅうに入る目撃についてです。
現在のところ、それ以外の残りの報告に関しては、確固たる結論は一つです。それは、アメリカに対する脅威に関連する可能性のある行動や一貫したパターンは含まれていないということです。
こうして、約70年間、UFOによる国防上の脅威は公式には一貫して否定され続けてきました。ですから、国防総省がUFOによる脅威を公に認めたというのは、晴天の霹靂とでもいう出来事です。
ただし、UFO研究者のロバート・トッドが情報公開法(FOIA)に基づいて開示請求し、1978年12月公開された〈ボレンダー草稿〉によれば、空軍は、1960年代にUFOの脅威をすでに認識していたことがわかります。
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2024.10.02 20:00心霊触れたら干される2つの「UFOタブー」とは!? 漏えい文書に秘められた真実を岩手大名誉教授が暴露(インタビュー)のページです。差別、タブー、安全保障、原澤亮、岩手大学などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで