【未解決】“ノーベル賞級の発見”直後に消えた女性医師の謎! 不可解な言動、失踪9日後の恐怖、警察の見逃し…!
輝かしい前途が約束されていた気鋭の女性医師が、ある日忽然とこの世から姿を消してしまった事件がある。高級な別荘が立ち並ぶリゾート地の島で起きた「キルコイン失踪事件」だ――。
■翌朝の寝室がもぬけの殻に
米ニューヨーク、コロンビア大学の心臓病専門医であり研究者であったマーガレット・メアリー・キルコインは、1980年1月に画期的な医学研究の成果に到達したことを親しい友人たちに話していた。この研究の発表の暁に、キルコインはノーベル賞を勝ち取ることができると確信していたという。
彼女はその研究成果の詳細についてまだ誰にも話していなかったのだが、“前祝い”としてマサチューセッツ州ケープ・コッドの南に位置するリゾート地の島であるナンタケットの別荘で、地元の友人たちを招いてパーティーをしながら数日ゆっくり過ごす予定を立てたのだった。
ナンタケットに着いたキルコインは現地で兄のレオと落ち合い、1月25日の夜には地元の友人たちを招きちょっとしたパーティーを催した。午後10時30分頃に酒宴は幕引きとなり、彼女は寝る前に「翌朝教会に行くので起こしてほしい」と兄に頼んだということだ。
翌朝、レオは約束通り妹を起こすためドアをノックするも返事はない。数回ノックした後、仕方なくレオは鍵のかかっていない寝室に入ったが、ベッドには誰もおらず、キルコインの姿はどこにもなかった。
誰にも行先を告げずに深夜に出かけたのか? 1月末という寒い時期であったが、彼女のウィンターブーツは床にあり、彼女のコートはクローゼットにぶら下がっていた。
キルコインの腕時計と財布も部屋に放置されていた。ガレージをチェックしたところ、彼女が乗って来た自動車と別荘に置いてある彼女用の自転車のどちらもまだそこにあった。寒い深夜に薄着で歩いて出て行ったということなのか?
レオはすぐに警察に連絡し、捜索がはじまった。島のほぼ隅々まで念入りに精査され、フェリー会社と病院の利用客がチェックされ、周囲の海をダイバーが捜索したがキルコインの行方はまったくつかめなかった。
警察、消防署、沿岸警備隊が総動員され人員、捜索犬、船、航空機を使った捜索が数日間ノンストップで行われたが発見には至らず、その後に捜索は正式に打ち切りとなった。
海岸のどこかで飛び降り自殺をはかったのではないかと疑われたこともあったが、家族や友人の誰一人それはあり得ないと断言した。もちろん遺書らしきものもない。キルコインにいったい何が起きたのか。
■失踪数日前からの奇妙な言動
失踪から9日目の1980年2月3日、キルコインが滞在していた別荘から北東に約1.6キロの沼地の近くで、犬を散歩させていた住民が地面に奇妙な落し物を見つけた。警察が調べてみると、それはキルコインのパスポート、預金通帳、サンダル、100ドルが入った財布で、空き地の片隅にきちんと積み重ねられた状態で置かれていたのだ。
最初の捜索ではこの近辺も念入りに調べられていたが、その時にはこのような所持品は何も見つかっていない。
その後、今度は別荘から140メートルほど離れた地点で、キルコインが着ていたブラウスが発見された。ブラウスは裏返しになっており、もちろん最初の捜索ではキルコインの衣類は何も見つかっていなかった。したがって警察は、これらが失踪後しばらくしてから意図的かつ戦略的に置かれたものだと考えた。
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2024.10.02 20:00心霊【未解決】“ノーベル賞級の発見”直後に消えた女性医師の謎! 不可解な言動、失踪9日後の恐怖、警察の見逃し…!のページです。医師、行方不明、島、未解決事件、マーガレット・キルコイン、別荘などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで