チャンス大城、くわばたりえが「好きすぎて」タックルかました事件の真相とは!? 強烈すぎる青春時代を完全激白(インタビュー)

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僕の心臓は右にある』(朝日新聞出版)

 すべての内臓が左右逆に配置されている「内臓逆位」という珍しい症状を抱える芸人のチャンス大城が、本名の大城文章名義で初めての著書『僕の心臓は右にある』(朝日新聞出版)を出版した。

 尼崎に生まれ、壮絶ないじめを経験しながら、芸人を目指して上京してきた彼のディープな半生が綴られている。インタビュー第3回では、これまでに味わった過酷な経験について聞いてみた。

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■今も不良しているのは自分だけ

――この本にはチャンスさんの過去の苦労や大きな出来事がたくさん書かれていますが、今すべてを振り返ったときに、一番つらかった時期はいつですか?

チャンス大城(以下、チャンス)  山に埋められた時もしんどかったし、2009年頃にバキバキの鬱病になっていた時もキツかったですね。その頃、当時の奥さんがいきなり赤ちゃんを産んで帰ってきたり、人間関係をこじらせてもうたり、津波のような感じでいろんなことに襲われて、2カ月ぐらいご飯が食べられなかったんですよね。阿佐ヶ谷の自動販売機の前で座り込んで動けなくなってしまって、そこから仕事に行くか、樹海に行くか、ずっと悩んでました。

――一歩間違えればここにいなかったかもしれなかったんですね。

チャンス  その日、西口プロレスの試合に出たんですけど、ご飯を食べていないから頭が働かなくて試合の流れを覚えられなくて。相手の子が1回ぶつかるごとにヘッドロックして、耳元で次の展開を教えてくれたんです。それで何度もヘッドロックしてもらっていたら、実況のユンボ安藤さんに「この2人、ヘッドロック多いですね」って言われました。

 去年、あの自販機がある場所に久しぶりに行ってみたんですよ。そこで当時の自分の状況を思い出して、ダウンタウンさんとも明石家さんまさんともお仕事できたよ、死ななくて良かったな、って言いました。

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チャンス大城(撮影=編集部)

『人志松本のすべらない話』で山に埋められた話をしたときにも、一般の方からDM(ダイレクトメッセージ)が来て「あなたの埋められた話を聞いていなかったら私は死んでいました」って言われたりしました。どこに感動してくれたのかはわからないんですけど、その人は3カ月に1回くらいメッセージをくれて、チョコとかをたまに送ってくれるんですよ。だから、この本を読んでまたそういう人が現れるかもしれないですね。

――たしかに、チャンスさんの人生はどこを取っても壮絶なものがあるので、厳しい境遇の人がこの本を読むと勇気づけられるところがあるかもしれません。

チャンス  別に押しつけるつもりはないんですけど、今いじめられている子もこの本を読んで、チャンス大城もいじめられとったんやなとか、何か感じてもらえたら嬉しいです。

――チャンスさんは今まで何度も大変な目に遭っているわけですが、それをこうやって喋ったり本に書いたりすると、なんとなく笑えるというか。つらいことほど笑えるっていう面がありますよね。

チャンス  そうですね、本当はただ面白い話を連発しているだけのはずだったんですけどね。途中でそうやってメッセージをもらったりしたので、今はいろんな人が手に取ってくれたら嬉しいです。僕なんて別に大した人間じゃないんですけどね。

――チャンスさんは子供の頃から不良にいじめられたりしていますが、自分からそこに反発したり、開き直って自分もグレたりしないですよね。どこか諦めているというか、そういう境遇を受け入れているような感じに見えるのが不思議だったんですが。

チャンス  でも、芸人になる時点でもうグレてますもん。不良って結局、中学や高校を卒業したら普通に働いたりするじゃないですか。大人になってから居酒屋で飲みながら「あのときは悪かった」とか言ったりするだけでしょう。俺はいま悪いよ、っていうか。ナウ・バッド。就職もせんと、バキバキに不良ですよね。絶対なったらあかん。中学のときに僕はいじめられていましたけど、今も不良をやっているのは僕だけですよ。

――チャンスさんは今でもバイトをされているんですか?

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