死後写真集&隠された母 驚異の陳列室「書肆ゲンシシャ」が所蔵する奇妙な本
藤井 近い分野のものとして捉えられている面もあります。心霊写真などを研究している浜野志保の『写真のボーダーランド-X線・心霊写真・念写』にも死後写真が載っています。ほかにも、『Mourning Art & Jewelry』にも、死後写真が載っています。本書は死に関する宝飾品「モーニングジュエリー」の写真が収められた写真集なのですが、興味深いのはこの本には、それぞれの品物に値段が記載されているんです。死後写真は1枚250ドルとかで売られていますね。

――えぇ……? 今でも販売されているわけではないですよね?
藤井 そこまでわかりませんが、少なくとも販売されていた時期はあるみたいですよ。
――遺体に化粧を施して記念に撮るという死後写真は、アメリカに多かったんですか?
藤井 主にはアメリカとヨーロッパですが、メキシコの写真もあるので、北米と欧州のキリスト教文化圏ですね。前回もお話しましたが、当時は病院ではなく、家で臨終を迎えることが多かったため、そこに葬儀業者と一緒に写真家が来て撮るみたいなイメージだったのでしょう。『Beyond the Dark Veil』には、化粧する前と後の「これくらいキレイに、生きているみたいになりますよ」という比較写真も載っています。業者の宣伝なんですかね? 当時はたくさん産んで、たくさん死ぬ時代だったので、生前の写真は残せなかったけど、最期ぐらいは写真を撮って、故人を忘れないようにしていたのでしょう。

■「ゲンシシャ」は代官山の蔦屋書店から仕入れている?
――死後写真のように、昔の変わった写真を収めた写真集には、ほかにどんなものがあるのでしょうか?

藤井 「Hidden Mother(隠された母)」という写真のジャンルがあるので、それに関する写真集『The Hidden Mother』を紹介しましょう。これは母親と子どもの写真を集めた一冊なのですが、母親が自分の顔をベールで隠したり、顔をフレームアウトさせたり、とにかくいろんな方法で母親の顔を写さないんですよ。写真から母親の顔だけを削り取っているものもあります。
――どうして、顔を隠しているんですか? 母親の顔だけ真っ黒に塗りつぶされているようで、不気味ですね……。
藤井 昔は写真の露光時間が長くて、じっとしていないとブレてしまうため、子どもが動かないように母親が付き添って見張っていたんです。でも、母親自身は写りたくなかったので、何かに隠れているんですね。
――不吉とかそういうことじゃなくて、単に写真嫌いということですか(笑)。
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2024.10.02 20:00心霊死後写真集&隠された母 驚異の陳列室「書肆ゲンシシャ」が所蔵する奇妙な本のページです。大分県、死後写真、書肆ゲンシシャ、バーンズ・アーカイブ、ヴァナキュラー写真、Hidden Mother、隠された母などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
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