天使の言葉、霊の地図、偽預言者、神癒… 大統領選の裏で「呪術戦争」が勃発か？

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　日本から約1万km、赤道直下のケニア共和国。8月に大統領選が行われ、9月にはウィリアム・ルト大統領が就任した。しかし大統領選挙の裏でリアル呪術廻戦が行われた可能性がある。事実、2014年にはケニア政府が「偽預言者」の法規制へ乗り出していた。一体何が起こっているのか。

――大統領選の裏で呪術廻戦なんてまさか……

神ノ國ヲ　おそらく死者も出たと思いますね。表向きには事故死・変死扱いのはずです。そもそも2014 年当時のケニア政府は「偽預言者」を法規制しようと躍起になっていました。宗教規制ですから、当然、普通の教会やらモスクからも猛反対にあっていた。つまり規制反対という点だけでは、偽預言者も正統教会も共通していたし、既得権益側だった。たとえばテレビ伝道者に番組最後の献金要求を禁止するなど、多くの規制がなされましたが、ほとんどが反対されて撤回されたんです。

　今回、大統領となったウィリアム・ルト氏は、選挙期間中、ずっと「我こそ信仰の擁護者！」とアピールしていた人物です。一方、対立候補ライラ・オディンガ氏は「違法な宗教活動には法規制！」と訴えていた人です。

――大統領選の裏で、キリスト教会が呪いを!?

神ノ國ヲ　その可能性は否めません。そもそも聖霊派（ペンテコステ派）は、天使の言葉を話し、祈りで病気を治し、悪魔祓いを行っている教会です。キリスト教とはいえ、皆さんが思っているものとは随分違いますよ。

　キリスト教は世界最大の宗教で24億人を擁しています。最大派閥のカトリック人口は約10億人を超えるといわれますが、実は第二の人口規模を誇る集団が聖霊派です。彼らは2010年時点ですでに全世界で8億人を超えました。

　カリスマ派と呼ばれることもある聖霊派はプロテスタント的な神秘主義の教会です。アフリカ、南アメリカ、アジアでは聖霊派教会の躍進が続いています。ケニア政府が2014年に法規制に乗り出した理由も、この聖霊派の拡大を背景にしています。

――聖霊派ってヤバいんですか？

神ノ國ヲ　いわゆる伝統派（正教会／カトリック／プロテスタント）と彼らの違いは、まず「異言」を認めるか否かです。また聖霊の力による「神癒の奇蹟」の有無、「霊の地図作りによる悪霊祓い」を行うか否かも大きな違いです。

「異言」とは、本人が知る由もない外国語を話す現象で、祈りの際に現れる天使と神の言語とも言われます。実際には「ゴニョゴニョレロレロラリルレロ」みたいな感じなんですが（笑）。

　聖霊の力による「神癒の奇蹟」は、立てない者が歩く、耳の聞こえない者に聴力が戻る、死人が甦る、金歯が生える、ウイルスや癌が祈りによって消えるなどの奇蹟が行える、というすごい主張ですね。もし本当なら病院や医療宣教団体を組織して国連の管轄で世界を飛び回って病気を治すべきですが。

異言で祈る女性

――霊の地図作りとは？

 
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