英国に「スパイ基地」が開設される! 数百人のスパイを擁する「政府通信本部(GCHQ)」とは?
人気マンガ『SPY×FAMILY』や名作映画『007』シリーズなど、「スパイ」は昔から創作の世界ではかなり人気を誇る。人知れず暗躍し、活躍するスパイに夢見る人は多いだろう。そんなスパイが活動する新たな基地がイギリスのマンチェスターに開設されたとしてニュースになっている。
街の中心部のアルバート・スクエアに位置する一見平凡な外観のビルの中、パン屋と理髪店の上にイギリスの信号情報機関「政府通信本部(GCHQ)」の新たなオフィスが入っている。オフィスのデザインは開放的でガラス張りの会議室などがあり、まるでおしゃれなコーヒーショップのような雰囲気なのだそう。職員の福利厚生も充実しており、職員向けのヨガ教室なども行われるとか。だが、オープンでアクセスしやすい外見と裏腹に、オフィスの2つのフロアは「極秘」に分類されており、「Manchester Evening News」によると、建物の一部には政府機関の建物とほぼ同じセキュリティが施されているそうだ。
GCHQに所属する数百人とも言われるスパイたちの任務は、中国やロシアからのサイバー攻撃を防ぐことや、テロリストや組織犯罪のデジタル監視などとなっている。
GCHQのマンチェスター担当副局長であるリズ氏は、新たなオフィスにこの場所が選ばれた理由について次のように語っている。
「現在、技術革新のスピードは非常に速く、従来のやり方ではもう通用しません。マンチェスターには優秀な大学機関や多くのハイテクベンチャー企業、大手ハイテク企業が集まっています。この場所であれば、他ではできないような形で、産業界と協力することができるのです。またマンチェスターは街の中心部に位置しています。この立地のため従来よりフレンドリーに人を招き入れることができるのです」
リズ氏は新たなオフィスで行われている仕事の正確な内容については語らなかったが、「敵対国家、テロ、重大組織犯罪など、あらゆるミッションに取り組んでいる」とだけ語っている。実際、同庁のトップであるジェレミー・フレミング卿は先月、中国の技術がイギリスの安全と繁栄にもたらす大きなリスクと、ウクライナの「戦場とサイバースペースにおける勇気ある行動」が対ロシア戦争でいかに流れを変えつつあるかについて言及。これらの事項がGCHQの現在の優先事項であることが暗に示されている。
GCHQはすでにスカーボロ、コーンウォールのブード、ロンドンに支部を置いている。このた新たにマンチェスターにオフィスを構えたことで、幅広い層から人材採用する機会を増やすと同時に、地域の学校の生徒等を招待し、GCHQという機関の存在を広く知ってもらうことにしたそうだ。
「私たちの活動には少し神秘的なところがありますが、今回はその一部を解明する機会になると思っています」とリズ氏は語っている。
参考:「Daily Star」、ほか
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2024.10.02 20:00心霊英国に「スパイ基地」が開設される! 数百人のスパイを擁する「政府通信本部(GCHQ)」とは?のページです。イギリス、スパイ、マンチェスター、機密などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで