子供に「サンタクロースはいる」はNG? 心理学者が警告する理由は?
25日クリスマスの朝、子供たちにとって何よりの楽しみは、サンタさんからのプレゼントだろう。しかし、ほどなくして彼らに疑問が生じる。「サンタさんはいるの?」――子供の純粋な質問にあなたはなんと答えるだろうか。
夢を壊さないように「サンタさんはいるよ」と優しい嘘をつくのが大人な対応とされているが、心理学者によるとそうした嘘は決して子供たちのためにならないという。
発達心理学者のアメネ・シャハエイアン氏は、サンタクロースについて子供に嘘をつかないようアドバイスしている。
「子供がサンタクロースが実在するかどうかを質問するとき、彼らはすでに現実と架空の人物を区別する発達段階にあります。このような発達段階にある子供たちに、サンタのような架空の人物について嘘をついても、何の役にも立ちません。」(Shahaeian氏)
一方、英クイーンズランド大学のレベッカ・イングリッシュ上級教育講師は、より現実的な見解を述べている。
「サンタクロースについて嘘をつくべきではありません。なぜなら、通常は作り物の証拠で、道徳的にあいまいな嘘を信じるように子供たちを励ますことになるからです。サンタクロースに関する両親の手の込んだごまかしを知り、他にどんな嘘があったのかと思い、打ちのめされた気分になったのは私だけではないでしょう。サンタクロースは想像力を高めると言われていますが、子供たちに批判的な見方をせず、作り話を信じろというのは酷な話です。」(イングリッシュ講師)
さらに、「プレゼントを買ったのはあなたなのだから、あなたが賞賛を受けるべきなのです!」 (イングリッシュ講師)とも。
一方、心理学者のケリー・アン・アレン氏は、2人の意見に同意しない。
「サンタクロースやクリスマスにまつわる儀式をする人は、文字通り子供との思い出作りをしているのです。世代を超えた家族の伝統や社会的経験の共有に役立つような形で、将来記憶されるような明確な出来事を刻んでいるのです。」(アレン氏)
三者の意見どれも真理の一部を含んではいるだろう。ところで、子供がサンタクロースの実在について質問をする相手は両親や大人だけではない。幼稚園や保育園や小学校など子供たちのコミュニティでも、友人たちとサンタクロースの実在について話し合う機会がある。そんな時サンタクロースの実在を主張する子供は愚か者のレッテルを張られ、笑い者にされるのが常ではないだろうか。大人たちの優しい嘘は残酷な偽善にもなり得ることを頭の片隅に置いておくべきかもしれない。
参考:「Daily Star」ほか
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