「未知の生物が住んでいる可能性が高い場所」を記した“未確認生物マップ”とは? 既知の生物はたった1.5%!?

 今夜18時25分から放送される「世界が騒然!本当にあった㊙︎衝撃ファイル」(テレビ東京系列)は、未確認生物&完全犯罪SP!”今世紀最大の謎”とも称される「未確認生物」の驚きの瞬間を捉えた世にも不思議な衝撃映像を一挙公開。さらに番組内では、日本を代表する未確認生物「カッパ」の謎に迫るべく、長崎県五島列島に伝わるカッパ伝説を徹底検証するほか、1988年に米・カリフォルニア州で実際に起きた夫婦銃撃事件を取り上げる。

 未確認生物の目撃情報は世界各国で報告されているが、それもそのはず、現時点で私たちが確認している生物種の割合は、全体の13~18%、もしくは1.5%程度と言われている。しかし、現在の地球環境の変化のペースでは、多くの種が存在を知られることなく絶滅してしまいかねない。そこで、米・イェール大学の生態学および進化生物学科の前博士研究員であるマリオ・R・モウラ氏と、同じく生態学者のウォルター・ジェッツ氏は、未発見の生物が生息している可能性が高い場所を示した地図を作成。今後数年間で植物、海洋、無脊椎動物に拡大することを計画している。

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※ こちらの記事は2021年4月6日の記事を再掲しています。

 地図は通常、既知の地球表面の状況を図表化する目的で作られるものだ。しかし一方、知らないことを地図にした「未知の地図」も重要なリソースになり得る。それが、米・イェール大学の生態学および進化生物学科の前博士研究員マリオ・R・モウラ氏の考え方であった。

■地球上の生物種の13~18%しか知られていない可能性

「未知の地図」の考えに従って、マリオ・モウラ氏と、同じく生態学者のウォルター・ジェッツ氏は、未発見の種が生息している可能性が高い地球上の場所をすべて地図化した。

「未知の生物が住んでいる可能性が高い場所」を記した未確認生物マップとは? 既知の生物はたった1.5%!?の画像1
暗い色で示されている地域ほど、新種発見の可能性が高くなる 画像は「Science Alert」より引用

 現在、地球上では既知であれ未知であれ、生物が驚くべき速度で失われていると科学者は警告している。

 しかし、このような地図を作成することによって生物の生息地が可視化されれば、彼らを救う唯一のチャンスとなるかもしれない。この新しい取り組みは、世界中の生物多様性の発見のための最善策なのだ。

 控えめに見積もっても、現時点では地球上の全生物種の13~18%しか知られていない可能性があるらしい。そして13~18%どころか1.5%しか知られていない可能性も十分あると研究者は説明している。

 これらの未知の種を見つけるために、モウラ氏とジェッツ氏は、既知の約3万2000の陸生脊椎動物の生息場所、地理的範囲、歴史的発見日、およびその他の環境的・生物学的特性を含む詳細なデータをまとめた。

 そして、未発見の種が存在する可能性のある場所をより正確に予測するための11の要因を割り出した。

 現在、ブラジルのパライバ連邦大学で教鞭を執るモウラ氏は「発見される可能性は、種間で異なる」と語る。

 たとえば、人口密集地域に広い地理的範囲で生息する大型動物は、すでに発見されている可能性が高くなる。そして、その種に関連する新たな発見は、将来的に稀である可能性が高い。一方、アクセスできない地域の小さな範囲に住む生物は、これまで発見されていない可能性が高い。

 たとえば、オーストラリアの大きな鳥であるエミューは、種の分類学的記述が始まった直後の1790年に発見されている。しかし、ブラジルに生息する小型ヒキガエルの新種は、2012年まで発見されなかった。そのため、このような未知の両生類は、まだ数多く存在すると思われている。

 分析によると、ブラジル、インドネシア、マダガスカル、コロンビアの国々が、潜在的な発見の4分の1を占め、全体として新種を特定する最大の機会を持つという。そして両生類と爬虫類の未確認種は、新熱帯区とインド=マラヤ間の森に生息する可能性が最も高い。

「未知の生物が住んでいる可能性が高い場所」を記した未確認生物マップとは? 既知の生物はたった1.5%!?の画像2
未発見の種が生息している可能性が最も高い地球上の地域 画像は「Science Alert」より引用


■6回目の大量絶滅はすでに起こっている?

 また研究者たちは、行方不明の種を発見する際のもう1つの重要な変数として、生物を探す側の分類学者の数にも焦点を当てている。モウラ氏は「分類学者の世界的な分布は不均一であり、残りの未発見の種を見つけるためには、分類学者により多くの研究資金が必要です」と述べている。

 地球の歴史上では既に5回、生物が大量に絶滅した時期がある。それによって植物、動物、微生物の種の70~95%が一掃された。最も近年の生物大量絶滅は6600万年前で、その時は恐竜が姿を消している。それらの絶滅は、大規模な火山噴火や小惑星との衝突など、環境の壊滅的な変化によって引き起こされたものであった。しかし多くの科学者は大量絶滅第6波はすでに今起きていると考えている。そして、それは過去に起きたものとは異なり、人間によって引き起こされたものだという。

 モウラ氏は「保全の意思決定をし、国際的に取り組まない限り、これらの未発見の種とその機能は誰にも知られず永遠に消滅してしまう可能性があります」と懸念を示す。

 また「現在の地球環境の変化のペースでは、私たちがその存在を知る前に多くの種が絶滅することは間違いありません」とジェッツ氏は述べ、「私はそのような無知は許しがたいと感じています。そして私たちは、これらの知識のギャップを急速に埋めることを将来の世代に負っています」と語る。

 モウラ氏とジェッツ氏は世界中のパートナーと協力して、未発見の生物の地図を今後数年間で植物、海洋、無脊椎動物に拡大することを計画している。「生物多様性の研究者や分類学者による何世紀にもわたる努力にもかかわらず、生物のカタログにはまだ空白のページが多すぎます」と研究チームは語る。

参考:「Science Alert」、「CNN」、「Yale University」、ほか

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文=三橋ココ

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