ルーズベルト大統領がUMA(未確認生物)の存在を確信していた理由とは? ゴブリン、首長竜、人喰いナマズ

 アメリカ先住民のガイドと一緒にジャングルを抜ける困難なトレッキング中に、彼らは川で大きなナマズを捕まえたのだった。ナマズの腹を切り開いてみると、胃の中に半分消化されたサルのグロテスクな死骸が出てきたのだ。ルーズベルトをはじめ探検チームのメンバーはひどく驚いたが、原住民たちは笑ったという。現地では普通のことであったのだ。

 魚がサルを捕食することにショックを受けた一行だったが、原住民によると川にはさらに大きなナマズがいて、人間が飲み込まれることもあると聞かされ、さらに驚かされたのだった。

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画像は「Pixabay」より

■巨大UMA「ゴブリン」に仲間を殺された猟師の話

 1893年刊行のルーズベルトの著書『The Wilderness Hunter』では、ある猟師から聞いた「ゴブリン」と呼ばれているUMAについての記述がある。

 モンタナ州とアイダホ州の国境にあるビーバーヘッド山脈で猟をする年老いた山岳猟師のバウマンによれば、猟師が野獣によって殺されたと噂されている峠の森である日、猟師仲間と共に巨大な獣の足跡を見つけ、不気味で耳障りな遠吠えを聞いたのだった。

 彼らはすぐに何かが木の間で動いているのに気づき、恐ろしいことにその生物は自分たちの後をつけてきていることを理解した。

 UMAのストーキングは続き、設営したキャンプは猟に出ている間に2回荒らされた。彼らはクマだと思っていたのだが、足跡は明らかに二足歩行を物語っており、何度か一瞬見かけたUMAの影は普通のクマよりも巨大であった。そこで彼らはこのUMAを「ゴブリン」と呼ぶことにした。

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画像は「Pixabay」より

 そして遂にその日がやってきてしまった。ゴブリンはもはや隠れることなく彼らを襲い、狩猟仲間の首を折って殺してしまう。何とか逃げおおせたバウマンだったが、後で仲間の遺体を確認すると「喉に4つの大きな牙の跡」が残されていたのだった。

 偉大な大統領であったルーズベルトが意外にもUMAに並々ならぬ興味を持っていたことが窺えるこうしたエピソードの数々があったのである。ルーズベルト自身がUMAを目撃したとする記述はないようだが、政治家であるとともにアウトドア系の趣味人であり、UMA研究の創始者の1人でもあったというのは意外なことだ。

参考:「Mysterious Universe」ほか

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文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
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