死んでから勃起する「デス・エレクチオン」で有名になった人々… 男の死姦が超絶困難な理由とは?=亜留間次郎
【薬理凶室の怪人で医師免許持ちの超天才・亜留間次郎の世界征服のための科学】
人間は死ぬと勃起する不思議な現象が起こることがあります。
絞首刑が公開処刑の見世物だった時代、吊されたまま晒し者にされていた死体が勃起している姿が多数目撃されたようで、絞首刑になった瞬間に射精するなんて都市伝説もあります。
この現象は古くから知られており、何種類もの呼び方が存在します。
死の勃起(Death Erection)
天使の欲望(Angel lust)
勃起硬直(rigor erectus)
終末勃起(terminal erection)
死ぬと勃起すること自体は都市伝説ではなく、古くから多数の目撃証言があり、心臓が止まっているのに勃起する作用機序も医学的に判明しています。
死んで心臓が止まっているのに陰茎に血液が流れ込んで勃起するのは不思議に思えますが、人間は死ぬと勃起が収まらなくなる「持続勃起症」と同じ状態になります。この現象が死後硬直などと説明されることもありますが、間違いです。
勃起の基本的な仕組みを図解するとこうなっています。
普段の萎えている陰茎は海綿体小柱の平滑筋が縮んで動脈から流れ込む血液量を制限して海綿体に適量の栄養と酸素を供給しています。
勃起する時は脳から刺激が伝わり海綿体小柱の平滑筋が緩んで動脈から大量の血液が海綿体に流れ込みます。
海綿体が膨らむと血液の出口である静脈は圧迫されて流れが減り、チンコが血液で膨らむことで勃起します。
勃起する時は陰茎の筋肉に力を入れるのではなく、力が抜けると血液が流れ込んで勃起しています。
この筋肉から力が抜けるように働く薬が有名なバイアグラです。
人間は死ぬと全身の筋肉から力が抜けるわけですが、海綿体小柱の平滑筋も当然のごとく力を失います。
心臓が止まっているので普通なら血液は流れ込まないのですが、心臓が止まっていても頭が上で下半身が下の姿勢になっていると重力によって血液が下半身に降りてきます。死の勃起が絞首刑にされた人に多く見られるのは、死んでも吊されて直立したままだからです。
仰向けやうつ伏せでも下半身が少し低い程度の状況で死んでいる人が勃起することもあります。
あまり多くはありませんが「death erection」で画像検索するとシーツを掛けられた死体の股間が勃起している状態の画像が出てくるように、ベッドで死んだ人でも起こり得ます。
さて、世の中には死んでから勃起したことで有名な人達がいます。
アメリカの犯罪王
デス・エレクチオンで有名な人物にアメリカのパブリック・エネミーNo.1と呼ばれた1万ドル(現在の日本円なら2千9百万円ぐらい)の賞金首、犯罪王ジョン・デリンジャーがいます。
有名な犯罪者だったジョン・デリンジャーは1934年にFBI捜査官に囲まれ射殺されたのですが、その後に遺体が一般公開され推定1万5千人が見たといわれています。
その遺体のシーツが高く盛り上がっていることで有名な写真は「John Dillinger Penis」で画像検索すると出てきます。
この写真はデス・エレクチオンではなく死後硬直で腕が上がっていただけらしいのですが、犯罪王ジョン・デリンジャーはアメリカ人にとって男らしさの象徴であり、ファンも多かったこと、白いシーツが盛り上がった写真が新聞に載ったこと、赤いドレスの女に裏切られて死んだなどの話が噂話に尾ひれを付けてしまい、死んでも巨大な陰茎が勃起していたという話が伝わっています。
その長さについてはさまざまな噂が飛び交い1フィート(約30cm)や13~23インチ(約33~58cm)だという都市伝説があります。
この巨大な1フィートの陰茎は切り取られてホルマリン浸けの標本になってスミソニアン博物館の倉庫に保管されているなんて都市伝説もあります。
真実はともかく、フィクションに登場する犯罪王ジョン・デリンジャーは巨根の持ち主で死んでも勃起していた人物として描写されています。
まあ、ジョン・デリンジャーのデス・エレクチオンは都市伝説の域を出ませんが、本物らしい人がフランスにいました。
子宝祈願のお地蔵さんになってしまったジャーナリスト
1870年1月11日にナポレオン三世の従兄弟に射殺されたフランスのジャーナリストだったヴィクトール・ノワールは死んだときに勃起していたことが広く知られている人物です。
どうして勃起したまま死んだことが有名なのかというと、死んだときの姿を元に作られた銅像が勃起しているからです。
なぜ芸術家がそんな銅像にしたのか謎ですが、死んだときの姿のスケッチを元に忠実に再現したからと言われています。
そして、パリのペール・ラシェーズ墓地にある銅像は現代まで子宝祈願のお地蔵さんみたいになって有名です。
「Victor Noir」で画像検索してみるとわかりますが女性が銅像の上にのって股間を擦り付けている写真が沢山出てきます。
銅像の股間が赤いのって本当に子供が欲しい女性にイジられまくったからなんです。
現代でジャーナリストよりも子宝祈願の銅像になって真っ赤になるまで女性に股間を擦り付けられているのは不幸なのか幸せなのかわかりません。
近年になって撤去を訴える声や触れないように柵を作るように要求する声が上がっていますが、意外にも女性からの支持が大きく、そのまま現存しています。
ちなみに、この場所は本物の墓地で、ヴィクトール・ノワールさんの遺体は銅像の下に埋まっています。
これ、本当に墓碑なんです。
女性が男性を死姦することは可能なのか?
男性が女性を死姦することは無理矢理やればできないことはありませんが、女性が男性を死姦するには勃起して貰わないと無理です。
ココまで読んだ人なら予想が付くと思いますが、女性は死姦したかったら死ぬ瞬間か死んだ直後に男性の死体を頭を上にして吊しておけば良いのです。
ただし、死後に勃起できる時間は短いみたいで、死ぬ瞬間から頭を上にしておかないと難しく、死後30分ぐらいの新鮮な死体の間しか勃起しないようです。
死後硬直と呼ばれる現象は死後2~3時間経ってから起こりますが、硬直が始まると重力の力では陰茎に血液が流れないみたいで勃起しなくなります。
死後に勃起しても持続時間は死後硬直が始まるまでの2時間弱しかないと推測されるので急がないとダメみたいです。
死んでいると血圧がなく、陰茎に圧力をかけるとどんどん縮んでいくことが予想されるので死姦は難しそうです。
一番確実な方法は生きているうちに勃起したまま吊し首にすることかもしれませんが、女性が男性を死姦する難易度は高そうでした。
参考資料
・デス・エレクチオン
https://en.wikipedia.org/wiki/Death_erection
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