神に命じられ300万人の殺害計画を立てた連続殺人鬼! 13歳の息子と拷問・強姦・殺人を繰り返し…
神に命じられ地球上で300万人を殺すつもりだったと語る連続殺人鬼がかつてアメリカにいた。狂気の殺人鬼は養父母の残酷な虐待によって生み出された“モンスター”であった――。
虐待とイジメの果てに“モンスター”に変貌
なぜそのような凶悪犯罪に到ったのか、その理由や動機について理解に苦しむケースも多いのだが、その幼少期の境遇にさかのぼってみれば納得できなくもないことがある。犯行は決して許されるものではないが、子供の頃の養父母の虐待によって生み出された無敵の“モンスター”がジョセフ・カリンジャーである。彼は300万人を殺すまで犯行を続けるつもりであったという。
1935年12月11日、米ペンシルバニア州フィラデルフィアで出生したジョセフ・カリンジャーだったが、生後間もなく母親が家を去り、里親に出された末の1939年10月15日、彼はオーストリア移民の靴屋を営む夫妻の養子となった。
しかしこの夫妻はクレイジーであった。カリンジャーを心身両面で虐待したのである。幼いカリンジャーに碌に食事を与えずにデコボコの岩の上に長時間座らせたり、クローゼットに閉じ込めたり、アイロンで火傷を負わせたり、ベルトで鞭打ったりと残虐の限りを尽くしたのだ。この虐待でカリンジャーは6歳の時に椎間板ヘルニアに苦しめられることになる。
そして親だけでなく周囲からもイジメに遭い、9歳の時には近所の年上の少年グループから性的虐待を受けた。
絶望しかない少年時代を送るカリンジャーであったが、どうやらこの時期に“モンスター”へと生まれ変わったようである。
成長して身体も大きくなったカリンジャーは養父母に反抗するようになると虐待もなくなり、家の金を盗んでは悪友と遊びに出かける不良少年となった。
その一方でカリンジャーは将来は劇作家になる夢を抱くようになっていた。15歳の時に地元の演劇サークルで知り合った少女、ヒルダ・バーグマンと交際を始めることになった。
養父母は交際に反対したが、カリンジャーは無視して17歳の時にヒルダと結婚し、2人の子供が生まれた。
だが彼はすでに“モンスター”であったのだ。カリンジャーは家庭内暴力を働くようになり、それに耐えられず1956年にヒルダは家を出た。この後、カリンジャーは重度の頭痛と食欲不振により入院している。医師は離婚によるストレスが原因だと診断した。そしてこれは残虐非道の凶悪犯に変貌を遂げる兆候でもあった。
カリンジャーは1958年にエリザベスと再婚し、続けて5人の子供をもうけた。そしてまたしても“モンスター”ぶりを発揮する。彼の家族に対するDVが留まることを知らず、養父母から受けたのと同じ虐待を家族に行ったのだ。
カリンジャーのメンタルの悪化はさらに進み、その行動は徐々に狂っていった。1958年に実家に放火し、1600ドルの火災保険金を受け取り、その後9年間でさらに4回同じことを繰り返した。
家庭内でのDVも相変わらず続き、耐えかねた長男が警察に訴え出たところで、1972年にカリンジャーは児童虐待で逮捕され投獄された。この間に精神鑑定を受けたカリンジャーは妄想性統合失調症であることが判明した。その後に子供たちは訴えを撤回したため、彼は釈放された。しかしここからカリンジャーの狂気はさらにステージを上げることになる。
拷問と虐待の限りを尽くす極悪非道の親子旅
この頃からカリンジャーは“チャーリー”という肉体のない生首の頭が語りかける“神の声”を聞き始めた。チャーリーは少年たちを殺してそのペニスを切断するようにとカリンジャーに諭したという。
チャーリーからの指令を実行するために、カリンジャーは息子の1人、マイケル・カリンジャー(当時13歳)を協力者に選んだ。父親の打診にマイケルは「喜んでやりますよ、お父さん!」と即答したという。
こうして成立した狂気の親子タッグはまず手始めに、近所に住むプエルトリコ人の少年、ホセ・コラソを廃工場に誘い込んだ後、拷問の末に性器を切断して口に詰め込み窒息死させた。
続くターゲットはなんと自分の息子うちの1人、14歳のジョセフJr.であった。
1974年8月、2人はジョセフJr.を溺死させ、遺体を解体作業現場に遺棄した。この事件では警察は証拠不足のため彼らを逮捕できなかった。
カリンジャーの子供たちには生命保険がかけられており、ジョセフJr.にも多額の保険がかけられていたのだが、当時の保険会社は不正行為を疑い保険金の支払いを拒否している。
父と息子の2人組は、近隣の都市や州にまで犯行を拡大し始めた。1974年11月22日、父子はニュージャージー州リンデンウォールドで家宅侵入したが、家には誰もいなかった。
2番目の目的地で、彼らはジョーン・カーティ氏宅に侵入し、カーティ氏をベッドに縛り付けて性的暴行を加えた。
その11日後、親子はペンシルベニア州サスケハナタウンシップの住宅に侵入し、5人の女性を人質に取った。彼らはナイフで被害者の胸を切りつけた上、現金2万ドルと宝石を奪って逃走した。
狂気の父子2人組は次にメリーランド州に向かい、パメラ・ジャスケ氏を自宅に監禁し、カリンジャーに対してオーラルセックスを強要した。そして1月6日、メアリー・ルドルフ氏に対しても同様の行為を行った。
2日後の1月8日、親子はニュージャージー州レオニアの家に侵入し、住人に銃で突きつけて脅し服を脱がせて電化製品のコードなどで身体を縛って拘束した。
何も知らず高齢住人の介護にやって来た21歳の看護師マリア・ファッシングさんも人質に取られ、拘束した男性のペニスを噛めというカリンジャーの命令を拒否したために刺殺された。
親子が拷問を続けている間、被害者の1人が何とか家を抜け出して助けを求めて叫んだ。それに気づいた親子は一目散に屋敷を出て逃走し、その途中で血の付いたTシャツを脱ぎ、それで銃を包んで捨てた。
うまく逃げおおせたかに見えたが、警察の捜査によってカリンジャーと息子は誘拐と強姦容疑で逮捕され、カリンジャーはホセ・コラソ、ジョセフJr.、マリア・ファッシングに対する3件の殺人罪で起訴された。
1976年10月14日、カリンジャーは終身刑を宣告された。一方で息子のマイケルは父親の支配下にあったと判断され、服役したものの21歳で釈放されている。
そしてカリンジャーは1966年3月26日、心不全と発作により矯正施設で死去した。60歳であった。
生前の獄中インタビューで「なぜ自分の子供を殺したのか?」と尋ねられたカリンジャーは「彼(ジョセフJr.)は生贄だった」と語っている。そしてチャーリーから地球上で300万人を殺すように命じられたいたと話している。
「私は地球上で300万人を殺さなければならなかったが、地球上のすべての人々を殺した最後に、私が身内の1人を殺せるかどうかを確かめるために、彼(ジョセフJr.)は生贄にされたのだ。 私は自分の家族を殺して、自らも命を絶って神になるつもりだった」(カリンジャー)
狂気の連続殺人鬼、ジョセフ・カリンジャーを無敵の“モンスター”に仕立て上げたのはやはりあの養父母だったということになるだろうか。もう少し獄中で長生きしていたならばカリンジャーに何か“悪人正機説”的な変化が訪れたかもしれないと考えるのは希望的観測に過ぎるだろうか。
参考:「Bugged Space」ほか
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