神霊界を旅した古神道家「宮地水位」とは何者か? 天皇の国師に憑依!?

宮地水位は、幕末の土佐で潮江天満宮の社家に生まれ、後に同社の神官となった人物である。古神道に対する学識が深く、「宮地神仙道」を開いた霊能者としても知られている。
彼の出生や生涯には、多くの伝説や逸話が残されている。もともと神集岳神界という多くの神や仙人がいる世界に住んでいたが、とある事情で追放されその罰としてこの世に生を受けたという。またその死については、肉体を脱して再び神界に帰天したともいわれている。
彼を語るうえで欠かせないのは、川丹という仙人の導きで幽冥界を探訪したことだろう。この記録は著書『異境備忘録』に残されている。彼は幽体離脱を通じて紫微界、日界、神集界といった秘密とされていた神霊界の仕組みや活動を解き明かし、著書を通して人間界に伝えたといわれている。しかもこの著書には、天狗に連れ去られ修行したことで知られる寅吉が、死後天狗界へ帰還した現状までも報告されているという。
宮地水位は、古代から伝わる民間伝承のまじないにも造詣が深かった。彼の著書『禁厭秘辞(きんえんひじ)』は、高知の潮江村で発見された病を取り除くまじないの唱え文を記した巻物を注釈したものとして知られている。この巻物は、出雲文字と呼ばれる神代文字で書かれていたが、宮地水位は巻物自体の由来を緻密に考証するだけでなく、記されている禁厭の原理やその起源をも同著で解きほぐしており、彼の恐ろしいほどの学識の深さがうかがえる。
また、彼にまつわる話は遠い過去の事例だけにとどまらず、一部の人々のもとに降りて教えを伝えたという報告が存在している。たとえば、天皇の国師(天皇に仏法を説き教える人の尊称)といわれた三上照夫(1928~1994)は、自身の降霊によって頻繁に水位が降り、その口からは霊界や道人の進むべき道についての教授や、世界情勢の核心を説いた問答が行なわれたという。宮地水位は、現代日本ではほとんど忘れ去られた古神道の教えを現代に伝え残そうと、今でも精力的に霊界から呼びかけ続けているのかもしれない。
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