あの昔話を完全凌辱!? 猟奇変態家族に愛犬を殺された正直爺さん、ついにブチ切れる…! 『恐解釈 花咲か爺さん』主演・森みはるインタビュー

『真・事故物件/本当に怖い住人たち』、『オカムロさん』、『妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク』など、これまでに数々の突き抜けた映画をお届けしてきた映画配給レーベル「エクストリーム」が、ホラー作品専門配信サービス「オソレゾーン」とタッグを組んで贈る映画制作プロジェクトを始動。

 第一弾となる今回は『温かい食卓』で第5回学生残酷映画祭グランプリを受賞した浦崎恭平を監督に迎えて、名作昔話「花咲か爺さん」を完全凌辱! 日本最狂のクリエイターたちが仕掛ける超絶バチ当たりなバイオレンスホラームービー『恐解釈 花咲爺さん』が11月3日(金)に公開される。

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©️恐解釈製作委員会

 本作の公開に先駆けてTOCANAでは、昨年、人気絶頂のうちに活動に終止符を打ったアイドルグループ「26時のマスカレイド」の元メンバーであり、映画初出演にして主演を務めた森みはるにインタビューを行った。

 天真爛漫な愛されキャラで、モデル、インフルエンサー、タレントとしてマルチに活躍する彼女だが、なんと役者を演じるのは今回が初めて。演技経験のないまま主役に大抜擢だったという。体当たりで挑んだ撮影秘話をたっぷり語ってもらった!

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撮影:編集部

撮影が始まるまで主役だと思っていなかった? 意外すぎる裏話!

ーー序盤から怒涛の展開が繰り広げられる衝撃的なストーリーの作品ですが、どのような気持ちで撮影に臨まれたのか、まずは主演が決まった当初の心境ついてお伺いさせてください。

森みはる(以下、森):最初にマネージャーさんからお話をいただいた段階では、すでに出演が確定しているのか、事務所で何人か候補を挙げたいので名前を出してもいいですか? という意味で声をかけていただいているのか、詳しいことはまだ知らされていなかったんです。

 なので、「まぁそう簡単に決まらないか!」って軽い気持ちで返答したら、後日、決定しましたというご報告をいただいて、え、決まったの…?みたいな(笑)。事前にオーディションがあったわけでもないし、今まで演技経験も特にないので参考になる資料とかもないし、なんでなんだろう…? と思っちゃいました。

 しかも、主演ということも知らなかったんです(笑)。もちろん台本には目を通していたんですけど、タイトルが“花咲か爺さん”なので、おじいさんの物語なのかなぁ…?って。私の演じた主人公・杏奈のお父さんのインパクトが強烈で、直前まで自分が主役だということすら気づいてなかったんですよね。おかげで気負うこともなく、ラフな気持ちで撮影が始まりました。

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撮影:編集部

――もともとホラー映画はお好きなんですか?

森:まったく見ないです! 怖いのが本当に苦手なので、勉強のためにも何本か見なきゃとは思っていたんですけど、ちょっとどうしても…(笑)。どうしても難しかったです。

――え、そうなんですか? 驚いたり怯える表情がとっても絵になっていたので、きっと生粋のホラー好きなんだろうと思っていました。主人公を演じるうえで、意識された点はどのような部分でしょうか。

森:日常ではありえないような出来事がいっぱい起きる作品なんですけど、頭のおかしい家族のなかで唯一、杏奈だけは真っ当な感覚を持っているんです。監督からも「観客にいちばん近い感覚でいてほしい」と言われていたので、何度も繰り返し台本を読みながらも物語の世界観に慣れないように、毎回新鮮なリアクションをできるように頑張りました。

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©️恐解釈製作委員会

――森さんにとって杏奈は個人的に共感できるキャラクターでしたか。

森:うーん、それで言うとまったく(笑)。婚約者を連れて帰省したら、実家がとんでもない状態になっていて……というところから物語が始まるんですけど、私なら家の中で血痕を見つけた時点で「これは何かが起きている…!」と思って、真っ先に警察を呼びます。

 それに、お父さんが家族のなかで絶対的な権力を持っていて、お姉ちゃんや弟を支配している感じだったけど、おかしなことを言われたときはちゃんと言い返さないと。杏奈も抵抗しようとする場面はあるけど、もっといけるはず(笑)。あんまり共感できるキャラクターではなくて、撮影を終えて改めて思い返してみても役柄と自分が重なるような部分はなかったですね(笑)

撮影初日、どこからともなく不穏なピアノの音が聞こえて……

――撮影時、特に苦戦したシーンはどの場面ですか?

森:最初に杏奈の目の前で人が死んでしまう場面です。殺されてしまう人物と杏奈の関係性だったり、それも自分の血の繋がった実のお父さんの手によって……なんて、全然リアルでは想像がつかないじゃないですか。しかも、直前に杏奈はその人にちょっと裏切られているんですよね。

 裏切られたことに対するショックやお父さんが殺したっていうありえない状況も、目の前で人が亡くなってしまったということも、全部の感情をひとつの場面で表現しなきゃいけないのがすごく難しかったです。

 このシーンを最初に撮影したときに、監督から「もっと感情が動くはず!」ってNGが出たんですけど、「その通りだけど、あっちでもこっちでもああいうことになっていて、これも頭から離れないし!」みたいな感じで、杏奈の気持ちを理解しようとすればするほど、よくわからなくなっちゃって。結局、混乱した状態のまま撮り直したんですけど、きっと杏奈の感じている気持ちに優劣はないはずなので、パニックになるっていうのもひとつの正解だったんだと思います。

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撮影:編集部

――物語の舞台となる杏奈の実家って、結構不気味な雰囲気の一軒家ですよね。撮影中に怖い体験などはありませんでしたか?

森:たしかに全体的にちょっと薄暗くて、撮影初日は「一人じゃお手洗いに行けないんじゃないか?」とか考えて不安になるぐらい怖かったです。でも、たぶんあの家にはお化けいないんです!  私、霊感がないから霊感ない人が言ってもって感じなんですけど(笑)

――え、どういうことですか!?

森:なんにも感じないんですよ! むしろ安心感まであるというか。普段から怖がりなのに、一人で暗い廊下を歩いてても全然平気でした。

 ただ、実は隣にもう一軒お家があるんですけど、お子さんがピアノを練習しているみたいで、その曲がちょっと不気味だったんです(笑)。初日に初めて聞いたときは、誰かが実際に弾いているのか、自分だけに聞こえてるのかわからなくて、まだそんなに打ち解けていないスタッフさんに「何か聞こえませんか?」って確認しちゃいました。

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©️恐解釈製作委員会

――そんなこと聞かれたら、可愛くてすぐに心を許しちゃいそうです(笑)。現場の雰囲気はいかがでしたか?

森:決められたスケジュールのなかで、全員が良いものを撮ろうという情熱を持っているので、熱い気持ちがぶつかり合ってたまにピリつくこともあるけど、あんなサイコパスな作品を作っているとは思えないぐらい皆さんとっても優しかったです。

 特に杏奈のお姉ちゃん役の西川風花さんやメイクさん、スタイリストさんといっしょに行動することが多かったので、ワイワイしていいときは女性陣で賑やかな感じで過ごしたり、和やかな雰囲気の現場でしたね。

次に演じてみたい役柄はいじわるな人かぶりっ子な人!?

ーー今回初めてお芝居に挑戦されたということで、役者のお仕事をしてみてどうでしたか。

森:楽しかったし、すごく良い経験でした。今までアイドルをしていたので、表現するという意味では同じかもしれないけど、自分自身を表現をすることと、自分じゃない誰かとして、経験したことのない感情を体験したことのない状況で、リアルに表現するというのはまったく違う行為なんだなと思いました。

 杏奈はキャラが濃いとかぶっ飛んでる設定ではなかったので、また役者としてお仕事をいただく機会があったら、今度はまったく違う誰かになってみたいです!

――具体的に演じてみたい役柄ってあったりしますか?

森:うーん、いじわるな人! あとは、めっちゃぶりっ子な人とか(笑)。いじわるな部分って誰しも多少は持っていると思うんですけど、普通はそういう感情って表に出さないじゃないですか。周りの目がないなら、思いっきりぶりっ子してみたいし、現実では隠さなきゃいけない感情だからこそ、作品のなかでは思う存分、好きなように振る舞ってみたいです。

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撮影:編集部

ーー最後に、TOCANA読者に向けてメッセージをお願いします。ちなみに、森さんはUFOとか信じるタイプですか。

森:信じなくはないです。考え出すとキリがないことを考えることがわりと好きなんです。なぜ今、自分はここにいるんだろう? そもそも地球ってなんだ? とか。UFOについて考え出したら、どこから来たんだろう? そもそもUFOって駐車場あるのかな? って、どんどんのめり込んじゃうタイプなので私も読者の皆さんの仲間です!(笑)

 この映画も不思議な世界に迷い込むような物語なので、日常と切り離して没入することができると思います。そのあいだはオカルトのことも一旦忘れらるんじゃないかな。キリがないことを考えるのも楽しいけど考えすぎると疲れちゃうので、箸休めに見て楽しんでいただけたら嬉しいです。

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恐解釈 花咲か爺さん
2023年11月3日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、
シネマート新宿、アップリンク吉祥寺ほか全国ロードショー!
森みはる
西川風花 五十嵐諒 リアン 下東久美子 都丸亜華梨
飯塚大 川松尚良 海老原正美 森羅万象
監督・脚本 浦崎恭平
2023年/日本映画/カラー/DCP/85分/R15/オソレゾーン、エクストリーム
©️恐解釈製作委員会

■森みはる
1996年10月14日生まれ。兵庫県出身。プラチナムピクセル所属。美容師免許保持。
高校時代に雑誌『CHOKi CHOKi GiRLS』の読者モデルを務める。「MISS OF CIRCLE 2016」グランプリ。16年より「26時のマスカレイド」のメンバーとしてアイドル活動を開始、昨年10月に解散。モデル、歌手、タレント、インフルエンサーなど幅広いジャンルで活躍している。
オフィシャルサイト:森みはる OFFICIAL SITE / もりみはる ふあんくらぶ
X(旧Twitter):@Miharu_m14
Instagram:@miharu_mori

文=浅香麻亜弥(トカナ編集部)

1993年生まれ、東洋大学インド哲学科卒。不思議なこととお酒と猫が好き。アンダーグラウンド・カルチャーにまみれながら、日々修行中。 TOCANA|UFO、心霊、予言など未知の世界の情報を発信、好奇心と知的欲求を刺激するメディア
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