やはり冤罪なのか……「和歌山毒物カレー事件」の謎
1998年7月28日。和歌山県和歌山市園部で、自治会が主催する夏祭りで提供されたカレーを食べた67人が急性ヒ素中毒で搬送され、うち4人が死亡するという事件が発生した。10代の少年少女も被害者となったこの悲劇的な事件は「和歌山毒物カレー事件」と呼ばれ、同町で暮らしていた林真須美と林建治の夫婦が逮捕、のち2009年に妻の真須美は死刑が確定し現在も服役中となっている。
当初この事件は食中毒であると考えられたが死者が出たことで状況 は一変、被害者の吐瀉物や容器、カレー鍋を検査した結果「亜ヒ酸」 が検出されたことで何者かによる無差別殺人事件である可能性が高 まった。林夫婦は、かねてより保険金詐欺を繰り返しており、夫建治も自らヒ素を飲み保険金を詐取していたことから警察にマークされていた。
死刑囚となった真須美は、現在に至るまで否認し続けているが、現にこの事件については冤罪説が大きく囁かれている。林夫婦は、事件発生から逮捕に至るおよそ2ヶ月の間、警察から公式な発表がなされていないにも関わらずメディアから疑 惑の人物として追い回されていた。取材陣に向かいホースで水をかける姿は、まさしく悪女のイメージを見たものに植え付けることともなった。
事件の不可解さは、まず犯行の動機が不明という点にあった。彼ら夫婦は、保険金詐欺を行なっていたことは確かであったものの、それは金銭目当てという明確な動機があり、自分たちが何一つ得るところのない無差別殺人を果たして実行する だろうかと疑問視されているのだ。中でも大きな話題となったのは、2016年のこと。Yahoo! 知恵袋にて、この事件に対する書き込みに対して京都大学の教授が回答を返信した。その内容は、カレーから検出されたヒ素と林夫婦が所持していたヒ素が異なり鑑 定内容にも虚偽がある、そして「真犯人は、凶器の亜ヒ酸を現在も所持したまま、野放しである」 という驚くべきものであった。
このカレー事件が起こる以前には、公園の池の鯉が毒物を投入され全滅、野良猫が毒物入り団子で 大量死といった、毒物混入による動物の虐殺などが起こっており、中には子供のいたずらであることが判明したものがあるという。当時はヒ素が他の家でも保管されていたこともあり、この事件の真犯人は林一家ではなく子どもによるいたずらなのではないかという推測も展開されている。
近年では、林夫婦の長男がYouTubeほか各メディアへ発信を始めたことにより、この事件の冤罪説はより大きく広まることとなった。果たして冤罪であったか否か、今も有志たちによる追究は続いている。
【参考記事・文献】
林真須美は冤罪?和歌山毒物カレー事件の真犯人は小学生との噂! | ToraTora[トラトラ]
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【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】
【文 黒蠍けいすけ】
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