失われた反重力理論の謎…未来を予見した科学者『ニコラ・テスラ』

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 ニコラ・テスラは、その時代をはるかに超越した科学者として知られている。彼が描いた未来像は、地球上のすべての人々が自由にエネルギーを使える世界だった。テスラのアイデアと発明は、電気やエネルギーの領域をはるかに超えていた。

 テスラの功績なくしては、ラジオ、テレビ、交流電気、テスラコイル、蛍光灯、ネオン管、無線制御装置、ロボット工学、X線、レーダー、マイクロ波など、現代社会を支える数多くの革新的技術が存在しなかったかもしれない。これらの発明は、現代の科学技術の基盤となり、我々の生活を大きく変革させた。

反重力技術の可能性

 テスラ研究者であり、「Occult Ether Physics」の著者であるウィリアム・R・ラインによると、テスラの家から発見された原稿の中に、反重力に関する多くのメモが含まれていたという。ラインの著書によれば、テスラは晩年、エーテルの力を利用して物体を動かす革命的な推進システムに関する情報を収集していたとされる。

 この理論は、テスラの最後の講演に基づいている。その講演で彼は、人類が知るすべての物理学の概念を変えうる最新の発見について語った。興味深いことに、テスラの最後の特許(1928年出願)は、ヘリコプターと飛行機の両方の特徴を持つ飛行機械に関するものだった。この機体は、飛行に関する従来のすべての知識を覆す革新的な推進システムを使用していたという。

画像は「Amazon」より

テスラの重力動力学理論

 ラインの著書によると、移民福祉研究所での講演でテスラは自身の重力動力学理論に言及し、これが「1893年と1894年に私が詳細に研究した2つの画期的な発見の1つ」であると述べた。この理論は、宇宙空間における物体の運動を説明する力の場を想定し、アインシュタインの空間曲率の概念を不要とするものだった。

 テスラは、エーテルが宇宙におけるあらゆる力の基盤であり、普遍的重力、慣性、運動量、天体の運動、そしてすべての原子および分子物質の現象において重要な役割を果たすと考えていた。彼は「人類最大の業績」と題する記事の中で、光を伝えるエーテルが宇宙のすべての空間を満たしていると主張している。このエーテルは生命を与える創造力によって作用を受け、光速に近い速度で「無限小の渦巻き」(マイクロヘリックス)に変化し、やがて有形の物質となるという。そして、力が弱まり運動が止まると、その物質は再びエーテルに戻るとされる。

 テスラの理論によれば、人類はこれらのプロセスを利用して、エーテルから物質を析出させ、得られた物質とエネルギーで望むものを創造し、地球の大きさを変え、地球の季節(天候)を制御し、宇宙船のように地球の軌道を操り、惑星の衝突を引き起こして新しい太陽や星、熱、光を生み出し、無限の形で生命を起源づけ発展させることができるという。

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テスラの構想する未来

 テスラの描いた未来像は、現代の我々の想像をはるかに超えている。彼の理論が正しければ、人類は宇宙のエネルギーを自由に操り、地球規模の環境制御や宇宙開発を行うことができるかもしれない。しかし、これらの構想は現在の科学では証明されておらず、多くは推測の域を出ない。

 テスラの先見性と独創的なアイデアは、現代の科学技術の発展に大きな影響を与え続けている。テスラの夢見た未来は、いつか実現するのだろうか。その答えは、未来の科学者たちの手に委ねられているのかもしれない。

参考:The Ancient Code

文=深森慎太郎

人体の神秘や宇宙の謎が好きなライター。未知の領域に踏み込むことで、日常の枠を超えた視点を提供することを目指す。

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