5年以内に人類は“寿命脱出速度”を手に入れる!?老化を止め、若返る時代へ! 医療革命がもたらす驚異の可能性
2024年も幕を閉じようとしているが、新年を迎えれば当然、我々は1歳年を取ることになる。しかしある科学者によれば、1年経っても1歳以上若返る世界があと5年以内にやってくるというのだ――。
■5年以内に人間は年を取らなくなる!?
医学界で最近話題の「寿命脱出速度(longevity escape velocity、LEV)」とは――。地球の重力から自由の身になる脱出速度と同じく、加齢から自由の身になれるのが「寿命脱出速度」である。
発明家で作家、元Googleエンジニアのレイ・カーツワイル氏は人類は2029年(2030年との言及もあるようだ)までに「寿命脱出速度」に達する可能性があると主張している。
「2029年以降は1年以上(時間が)戻るでしょう。過去に戻らなければなりません」とカーツワイル氏はベンチャーキャピタル会社「ベッセマー・ベンチャー・パートナーズ」のインタビューで語っている。
「少なくとも1年前に戻ることができれば、寿命脱出速度に達するでしょう」(カーツワイル氏)
つまりこれまでの1歳の加齢が、医療技術の1年間の進歩による1歳の若返りが実現することで相殺され、さらにその直後から加齢がマイナスに転じる日が5年以内にやってくるというのである。
技術的な楽観主義と、モバイル機器の普及や人工知能の台頭などの技術進歩の予測で定評のあるカーツワイル氏は、医療の進歩の加速が彼の予測を裏付けると主張している。
カーツワイル氏は一例として、数十億のメッセンジャーRNA配列をモデル化してわずか2日で作成された新型コロナウイルス感染症ワクチンのきわめて迅速であった開発スピードを挙げている。さらに生物学的シミュレーションの利用が拡大しており、今後5年間で大幅な進歩が可能になるだろうと説明する。
カーツワイル氏は、予測不可能な病気や事故などの要因は依然として存在するため、「寿命脱出速度」の達成は不老不死ではないと断りを入れたうえで、合成生物学や遺伝子修復ナノボットなどの新興技術が、老化と社会に対する我々の認識を変えることを確信している。
カーツワイル氏はまた、人間の精神とクラウドの統合、生物学とテクノロジーの融合といった将来のシナリオも提案している。彼にとってこの進歩は、情報を処理し感情を味わう我々の能力が倍増する可能性がある「新皮質の超越」への道を示しているということだ。
しかし批評家たちは、先進技術が常に最も弱い立場にある人々に届くとは限らないため、これらのイノベーションが不平等に分配される可能性があり、こうした技術進歩の倫理的および社会的リスクを過小評価していると警告している。彼らはまた、テクノロジーは急速に進歩しているものの、意識の起源やがんなどの病気の根本的な治療法などの複雑な問題はいまだ解決には程遠いと指摘する。
はたして今後5年以内に人類は「寿命脱出速度」に到達するのだろうか。到達しなかったとしても平均寿命は着実に延びていきそうであるし、現実的にはまずは健康に過ごせる「健康寿命」が延びることに期待すべきなのだろう。
参考:「espaciomisterio」ほか
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2024.10.02 20:00心霊5年以内に人類は“寿命脱出速度”を手に入れる!?老化を止め、若返る時代へ! 医療革命がもたらす驚異の可能性のページです。健康、アンチエイジング、老化、寿命などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで