地球に衝突する可能性のある危険な小惑星トップ5!

地球に危険なほど接近する軌道を周回する小惑星はPHA(potentially hazardous asteroids)と呼ばれ、 NASAをはじめとする機関によって絶えず監視されている。地球に衝突する可能性があり、現在監視されている最も危険な小惑星のトップ5は以下の通りだ。
1位:2024 YR4
衝突の可能性日:2032年12月22日
推定サイズ:40~90メートル
衝突確率:43分の1(2.3%)
衝突時のエネルギー放出:TNT火薬8メガトンに相当
TOCANAで何度も報じている2024年後半に発見された「2024 YR4」は現在最も懸念される小惑星である。NASAの最新の観測によると、2032年に地球に衝突する確率は2.3%だ。
「2024 YR4」が地球に衝突した場合、広島型原爆の約500倍の威力を持つ爆発が発生し、地域に深刻な被害をもたらす可能性がある。衝突の可能性のある地域は、太平洋、南米、大西洋、アフリカ、アジアの一部である。

さらなる追跡により衝突の確率は下がる可能性が高いものの、依然として「2024 YR4」の監視は惑星防衛の専門家にとって最優先事項だ。
2位:ベンヌ
衝突の可能性日:2182年9月24日
推定サイズ:490メートル
衝突確率:2700分の1(0.037%)
衝突時のエネルギー放出:TNT火薬14億トンに相当

ベンヌは、2023年にサンプルを持ち帰ったNASAの「OSIRIS-REx ミッション」のおかげで、最もよく研究されている潜在的に危険な小惑星の1つである。
地球への衝突確率は低いが、衝突すれば被害は壊滅的であり、大陸全体の破壊と深刻な気候の混乱を引き起こすのに十分なエネルギーが放出される。NASAの科学者は将来の進路変更戦略(deflection strategies)が必要かどうかを判断するためにベンヌを監視し続けている。
3位:1950 DA
衝突の可能性日:2880年3月16日
推定サイズ:1300メートル
衝突確率:3万4500分の1(0.0029%)
衝突時のエネルギー放出:TNT火薬750億トンに相当

「1950 DA」は衝突確率が低いにもかかわらず、この先長期にわたって深刻な脅威であり続ける巨大な小惑星である。地球に衝突した場合、惑星全体レベルの壊滅的な被害を引き起こし、津波、火災、さらには地球規模の気候変動を引き起こす可能性がある。
今後の観測により衝突リスクは低下すると予想されるが、惑星防衛プログラム(planetary defense programs)では引き続きこの巨大な物体を監視している。
4位:2023 VD3
衝突の可能性日:2034年11月8日
推定サイズ:11~24メートル
衝突確率:387分の1(0.26%)
衝突時のエネルギー放出:チェリャビンスク隕石事件と同等
「2023 VD3」はこのリストにあるほかの小惑星よりもはるかに小さいのだが、衝突確率が比較的高いためかなりの懸念事項となっている。2034年に衝突する可能性は387分の1であり、現在知られている統計的リスクの中で最も高いグループに属する。
衝突しても地球規模の災害を引き起こすことはないが、このサイズの小惑星は大気圏で爆発し、建物を破壊し、数千人を負傷させるほどの衝撃波を生み出す可能性がある。これは2013年のチェリャビンスク事件で20メートルの小惑星が広範囲にわたる被害を引き起こしたケースと同様のものになる。
今後さらに観測を行うことで「2023 VD3」が監視強化の対象となるかどうかが判明する。
5位:1979 XB
衝突の可能性日:2113年12月14日
推定サイズ:400~900メートル
衝突確率:180万分の1(0.000055%) 衝突時のエネルギー放出: TNT 火薬 300 億トンに相当
1979年に初めて観測された「1979 XB」は危険リストにある小惑星の中では最大のものだ。地球に衝突すると恐竜を絶滅させた小惑星と同様に、地球全体に深刻な影響が及ぶことになる。
実は「1979 XB」は見失った小惑星に分類されており正確な軌道は不明で、現在科学者たちは「1979 XB」の位置と軌道を特定する作業を行っている。

■小惑星の衝突を阻止できるのか?
これらの小惑星はいずれも差し迫った危険をもたらすものではないが、科学者たちは地球の安全を確保するために惑星防衛戦略に鋭意取り組んでいる。
NASAの「DARTミッション」では2022年に小惑星の軌道を変更することに成功し、衝突の回避が可能であることが証明された。今後のミッションでは、重力トラクターによる進路変更、核爆弾による軌道変更など、危険な小惑星を地球から遠ざける技術が検討されている。
また「ATLAS」、「Pan-STARRS」、「Vera C. Rubin」天文台などの望遠鏡による高度な追跡システムにより、地球接近の数十年も前に脅威を検出する能力が向上している。
壊滅的な小惑星衝突の可能性は依然として低いが、早期検出と回避策を確実に実施するためには継続的な追跡が不可欠であり、まずは2032年に衝突する可能性がある「2024 YR4」からは目が離せない。
参考:「Curiosmos」ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊地球に衝突する可能性のある危険な小惑星トップ5!のページです。NASA、小惑星、地球、衝突などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで