1万2800年前、人類は一度“滅亡”した?アトランティスを沈め、超古代文明を破壊したとされる「ヤンガードリアス衝突仮説」の“新たな証拠”か

1万2800年前の地球に何が起きたのか――。伝説の大陸、アトランティスを沈める元凶となったかもしれない小惑星の地球衝突「ヤンガードリアス衝突仮説」をサポートする新たな研究に注目が集まっている。
■「ヤンガードリアス衝突仮説」の新たな証拠
ベストセラー『神々の指紋』の作家、グラハム・ハンコック氏を含む一部の研究者は、約1万2800年前に巨大な彗星が地球の大気圏を通過し、世界中の高度な文明を消滅させる大惨事を引き起こしたと長年提唱してきた。伝説の大陸、アトランティスもこの破局的大惨事で海に沈んだのだろうか。
米サウスカロライナ大学をはじめとする研究チームが今年8月に「Plos One」で発表した研究では、北極圏のバフィン湾の深海堆積物中にヤンガードリアス期衝突層を発見したことが報告されている。これは12800年前に起きたとされるヤンガードリアス衝突仮説(YDIH)を裏付ける新たな証拠となる可能性があるのだ。
この衝突イベントは、大規模な融解水による洪水、氷山の分離、そして一時的な熱塩循環の停止を引き起こし、ヤンガードリアス期の急激な寒冷化をもたらしたと考えられている。
研究チームはバフィン湾の4カ所の海底堆積物のサンプルを採取して分析したところ、彗星の塵や数千個の微小な微小球状粒子などの金属の破片を発見したのである。

海底から採取されたこれらの微小球状粒子は、彗星やその破片の地表衝突によって形成され、広範囲に分散していたと考えられ、白金族元素の異常が見られることから、地球外起源であることが強く示唆されてくるという。白金族元素に異常がある鉱物は、サウスカロライナ州をはじめ世界中の数十か所で発見されており、それはいずれも地球外由来のものであることが確認されている。
研究チームの考古学者、マーク・ヤング氏は「これまで、ヤンガードリアス衝突仮説を検証するために海洋堆積物コアが使用されたことはなかった」と英紙「Daily Mail」に話し、「重要なのは、これが初めての試みであり、最初の試みでこの証拠が見つかったことは非常に有望だということです」と海底堆積物に着目した初めての研究であることをアピールする。
これらの発見は、ヤンガードリアス期が始まった頃に地球に化学的異常が起こったことを示しているが、残念ながらこれだけでは衝突仮説を裏付ける直接的な証拠にはならないことを研究チームは理解しているということだ。
ともあれ今回の海底での発見により、伝説の失われた大陸、アトランティスの破壊と関係があるかもしれない小惑星(彗星)衝突の大惨事が1万2800年前に起きていた可能性が高まったと言えるのかもしれない。
「ヤンガードリアス期の始まりは、地球上の人類の人口動態の大きな変化と関係していますが、そのほとんどは北半球においてです。過去数年にわたるいくつかの独立した研究は、絶滅した大型動物種のほとんどがまさにその時期に姿を消したことを明確に示していいます」(ヤング氏)
冒頭で取り上げたグラハム・ハンコック氏は1万2800年前の地球に起きた大惨事でマンモスなどの大型哺乳類が絶滅しただけでなく、人類もまた一度滅亡していたことを示唆している。その滅亡した人類文明は現在の我々よりもはるかに進んだ技術文明を築いていた可能性もあるという。
そして人類を滅亡させるレベルの小惑星衝突イベントは再び起きるのか。天体活動の絶え間ない観測を怠ることはできない。
参考:「Daily Mail」ほか
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2024.10.02 20:00心霊1万2800年前、人類は一度“滅亡”した?アトランティスを沈め、超古代文明を破壊したとされる「ヤンガードリアス衝突仮説」の“新たな証拠”かのページです。隕石、人類滅亡、彗星、小惑星衝突、ヤンガードリアスなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで