ロシアの「終末ラジオ」が謎の暗号を発信!“座標”か“核の合図”か… 50年間続くブザー音に隠された真の目的とは?

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 冷戦時代から謎のブザー音の放送を続けているロシアの「終末ラジオ」に動きがあったようだ。近くロシアで何かが起きるのか――。

■「終末ラジオ」に2つの謎のメッセージ

 米ソ冷戦時代の1970年代から、単調なブザー音を継続的に放送している謎の短波放送であるいわゆる「終末ラジオ(Doomsday Radio)」だが、英紙「Daily Mail」によると先日の9月8日、2つの謎めいた音声メッセージが発せられていたという。

 この日、ブザー音は数字、名前、コードワードからなるロシア語の謎めいたメッセージで2度発信されたのだが、その中には同局が以前から使用しているコールサインである「NZHTI」や「HOTEL」、そして38、965、78、58、88、37という数字列があり、座標を表しているのではないかと推測する声もあがった。

 放送のビデオがSNSに溢れ、ユーザーたちは「今夜何か大きなことが起こるだろう」とその夜、不安を募らせていたという。

 放送はランダムに行われているように思えるが、一部の専門家はロシア政府がこのラジオ局を利用していると考えている。

 ロンドン市立大学で電子工学と無線工学を教えるデイビッド・スタップルズ教授は、この謎の放送は核戦争に備えた安全装置として維持されてきた可能性が高いと示唆した。

「それを使用しているのはほぼ間違いなくロシア政府です」とスタップルズ氏は科学メディア「Popular Mechanics」に語った。

「ロシア政府であれば、平和目的ではないでしょう」(スタップルズ教授)

 ウェブサイト「Numbers Oddities」を運営するオランダのフリーランスのラジオモニター、アリー・ボンダー氏によると、この信号について長年にわたり多くの説が語られているという。

 ボンダー氏によると、ブザー音が止まると西側諸国への核攻撃がはじまるのだという説や、UFOの無線標識(ラジオビーコン)ンだという説、人の心をプログラムできるマインドコントロール装置だという説もあるという。その昔はチェルノブイリ原子力発電所の遠隔操作ステーションだと言われていたこともあったということだ。

 直近で動きがあったのは今年5月19日、ドナルド・トランプ米大統領がロシアのウラジーミル・プーチン大統領と電話で話していた間で、2つの暗号化メッセージが発信されており、 最初に「NZhTI 89905 BLEFOPUF 4097 5573」、数時間後に「NZhTI 01263 BOLTANKA 4430 9529」がオンエアされた。

 アマチュア無線家や独立研究者が、「UVB-76」として正式に知られていたこの短波放送に初めて真剣に興味を持ったのは1982年のことでした。 当時、この放送局は謎めいたブザー音だけを放送していたことから「ザ・ブザー(The Buzzer)」とも呼ばれた。

 1990年代を通じてこのブザー音は、今回と同様にランダムな名前、単語、数字のリストと思われるものを読み上げる匿名の男性と女性の声によって散発的に中断されている。

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 ブザー音のピッチとトーンも年を重ねて変化しており、微妙な音声の変化を通じて秘密の情報を暗号化している可能性もある。

 この奇妙な多様性こそが、そもそもスタップルズ教授をはじめとする研究者を「UVB-76」に惹きつけた魅力であるという。教授によると非常時の回線として周波数を確保しておくための放送では通常、反復的な単純なトーンまたはテストパターンを放送しているのだが、この「UVB-76」は複雑で予測不可能な信号を、膨大な電力で発信している。スタップルズ教授の測定によると、数千ワットもの電力を使用し、あらゆる方向に放送しているということだ。

 今回の2回のイレギュラーな発信ははたして何を意味していたのか。ウクライナの戦火に関係するものなのか。ソ連崩壊後も変わらず運営されている「終末ラジオ」が放送を止める日が来るとすれば不気味このうえないことかもしれない。

参考:「Daily Mail」ほか

文=仲田しんじ

場末の酒場の片隅を好む都会の孤独な思索者でフリーライター。
興味本位で考察と執筆の範囲を拡大中。
ツイッター @nakata66shinji

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