ミサイルがUFOに“跳ね返された”事件の真相とは ― 専門家が暴く、映像に隠された「錯覚」の正体

米軍のミサイルが、空中に浮かぶ謎の球体に衝突するも、まるで“跳ね返された”かのように見える――。先日、米議会の公聴会で公開され、世界中に衝撃を与えたUFO映像。しかし、ミサイル物理学の専門家が、この不可解な現象の裏に隠された、驚くべき「真実」を明らかにした。
我々が見たものは、本当に地球外の超テクノロジーだったのだろうか。それとも、巧妙な錯覚だったのだろうか。
専門家が分析する“ありえない”映像
Below is the video I revealed in our @GOPoversight UAP hearing today, made available to the public for the first time.
— Rep. Eric Burlison (@RepEricBurlison) September 9, 2025
October 30th, 2024: MQ-9 Reaper allegedly tracking orb off coast of Yemen.
Greenlight given to engage, missile appears to be ineffective against the target.… pic.twitter.com/jxJwl0e00S
この映像について、イリノイ大学の理論宇宙物理学者であるフレッド・ラム博士に分析を依頼した。彼は、映像に関する情報が極めて限定的であるため、「多くの仮定」が必要であると前置きしつつも、その専門的知見を語った。
彼の結論は、衝撃的でありながら、極めて論理的であった。「物体は、高高度気球であり、それを切り裂いたのは、爆薬ではなく刃(ブレード)を射出する特殊なミサイルであろう」。
ラム博士によれば、我々がハリウッド映画で見るような派手な爆発は、現実のミサイル攻撃、特に気球のような目標物に対しては、ほとんど起こらないという。「映画の爆発は、観客を興奮させるための演出に過ぎない」と彼は指摘する。
なぜ我々は騙されたのか?―“視差運動”という錯覚
では、なぜあの物体は、超高速で移動しているように見えたのだろうか。ラム博士は、その原因を「視差運動(パララックス・モーション)」という錯覚にあると説明する。
この映像は、上空を飛行する別のドローンから、非常に高い倍率の望遠レンズで撮影された可能性が高い。このように極端に視野が狭い状況では、背景となる物体が少ないため、対象物が実際よりも遥かに速く移動しているように見えてしまうのだ。
「過去に超高速で移動していると見なされたUAP(未確認異常現象)の多くが、実際には自力で動いているのではなく、単に風に流されているだけだったことが判明している」とラム博士は言う。今回の物体もまた、高高度の風に乗って移動する、太陽光を反射した気球であった可能性が高い、というのが彼の見解だ。
刃を射出するミサイル「AGM-114R9X」
そして、なぜミサイルは爆発しなかったのか。ラム博士は、使用されたミサイルが、通常のヘルファイアミサイルではなく、特殊な派生型である可能性を指摘する。
それは、「AGM-114R9X」、通称「ニンジャ・ミサイル」とも呼ばれる、爆薬の代わりに鋭い刃を射出し、標的を切り裂くことを目的としたミサイルだ。
映像では、ミサイルが物体と交差した後、複数の破片がゆっくりと離れていく様子が確認できる。「ミサイルが標的との相互作用で大きく軌道を変えていないことから、標的の質量が小さかったことが分かる。これは、標的が気球であったという説と一致する」とラム博士は分析する。

我々が見ているものは、真実か?
もちろん、米軍がこの事件に関する公式な情報を一切公開していないため、これらはすべて、限られた情報に基づく専門家の推測に過ぎない。
しかし、この一件は、我々がいかに簡単に視覚情報に騙されうるかという、重要な教訓も教えてくれる。カメラのレンズを通して見る世界は、必ずしも真実の姿を映し出しているわけではないのだ。
我々があの日、議会で目撃したのは、本当に地球外のテクノロジーだったのか。それとも、軍事技術と光学現象が織りなす、巧妙なイリュージョンだったのか。その答えは、未だ厚い機密のベールに包まれている。
参考:Popular Mechanics、ほか
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2024.10.02 20:00心霊ミサイルがUFOに“跳ね返された”事件の真相とは ― 専門家が暴く、映像に隠された「錯覚」の正体のページです。ミサイル、公聴会、錯覚、UAPなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
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