Queenのブライアン・メイ「タイムトラベルの秘訣を発見した」― 天体物理学者がアインシュタイン理論から導いた“エモい”結論

「Another One Bites the Dust(また一人、埃にまみれて倒れる)」ならぬ、「Another One Bites the Space Dust(また一人、宇宙の塵にまみれる)」――。
伝説的ロックバンドQueenのギタリストにして、天体物理学の博士号を持つブライアン・メイが、「タイムトラベルの秘訣を発見した」と語り、話題を呼んでいる。彼がアインシュタインの相対性理論から導き出したという、その驚くべき、そして“エモい”タイムトラベルの概念とは。
きっかけはアインシュタイン―“1年が100年になる”世界
78歳になった今もなお、ロック界のレジェンドとして君臨するブライアン・メイ。しかし、彼にはもう一つの顔がある。インペリアル・カレッジ・ロンドンで物理学を学び、惑星間塵の研究で博士号を取得した、正真正銘の天体物理学者だ。
彼が「タイムトラベルの秘訣」と語るのは、Queenの名盤『オペラ座の夜』に収録された、彼が作詞作曲した楽曲「’39」の中に隠されている。
「もし、光の速さに近いスピードで円を描いて旅をしたなら、アインシュタインの一般相対性理論によれば、君の時計は違う速さで進むことになる」
これは、有名な「ウラシマ効果」と呼ばれる現象だ。高速で移動する物体は、静止している物体よりも時間の進み方が遅くなる。ブライアンは、この難解な物理学の理論を、感動的な物語へと昇華させた。
「物理学ではなく、感情が私を捉えた」―名曲「’39」に込められた物語
「’39」は、人類のための新たな故郷を探すため、宇宙へと旅立った宇宙飛行士たちの物語だ。彼らは、自分たちの感覚では1年間の旅を終え、地球に帰還する。しかし、地球ではすでに100年もの歳月が流れていた。
“君の呼び声は聞こえない、何年も離れているのに”
“何年も経ってしまった、僕は1つしか歳をとっていないのに”
(’39 歌詞より)

「宇宙飛行士として1年の旅から帰ってきたら、地球では100年が経っているかもしれない。自分の子供や、孫までもが成長しきった姿で君を迎えることになるんだ」
ブライアンを捉えたのは、この難解な物理現象そのものではなかった。「物理学ではなく、その感情的な内容が、私を捉えたんだ。今でも背筋がゾクゾクするよ」と彼は語る。愛する人々が自分を置いて歳をとり、自分だけが取り残されてしまうという、どうしようもない切なさ。彼が発見した「タイムトラベルの秘訣」とは、物理的な移動方法ではなく、時間そのものが持つ、この残酷でエモーショナルな本質だったのかもしれない。

ロックの神様から“水仙を植える男”へ
Queenとして3億枚以上のレコードを売り上げ、ロックの殿堂入りを果たしたブライアン・メイ。NASAとの共同研究を行い、その名を冠した小惑星まで持つ彼は、まさにロック界と科学界の双方で頂点を極めた人物だ。
しかし、78歳になった今、彼の情熱は少し違う方向へ向かっているらしい。最近、彼は新たな“バンド”を結成したという。その名も「水仙プランターズ」。世界中をツアーするロックバンドではなく、春になると地元の村が美しい花で満たされるよう、夜な夜な水仙の球根を植えて回る、ささやかなグループだという。
かつてはギターの弦をかき鳴らし、今は土の中の雑草をむしる。壮大な宇宙の法則から、足元の小さな球根まで。彼の探究心は今も尽きることはない。
参考:Daily Star、ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊Queenのブライアン・メイ「タイムトラベルの秘訣を発見した」― 天体物理学者がアインシュタイン理論から導いた“エモい”結論のページです。クイーン、ブライアン・メイ、タイムトラベルなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで