あのUFOは“地球製”だった? ネットに流出した「極秘兵器マニュアル」が示唆するニミッツ事件の正体

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画像は「X」より

 2004年11月、カリフォルニア沖でアメリカ海軍の戦闘機が遭遇した未確認飛行物体(UFO)、通称「ニミッツ事件」。その正体を巡り、ネット上で拡散されている一枚の「流出文書」が物議を醸している。

 文書によれば、あの楕円形の物体「ティック・タック(Tic Tac)」はエイリアンの乗り物ではなく、ロッキード・マーティン社による極秘プロジェクトだったというのだ。

衝撃の主張:UFOは地球製の極秘兵器だった?

 流出したとされるマニュアルには、問題の物体が「CL-957 Gen 2」というプロトタイプであり、「プロジェクト・オービット・ランス(Project Orbit Lance)」の一環として開発されたと記されている。

 この機体は、2003年に開発された「ステルスBWB UCAV/UAV(無人戦闘航空機)」であり、そのスペックは常識を逸脱している。文書によれば、「慣性の影響を打ち消し、重力をベクトル化(方向制御)できる」エキゾチックな推進システムを搭載し、水中、空中、さらには宇宙空間でも活動可能な「トランスメディア航空宇宙機」だという。

 かつてニミッツ事件で物体を目撃したデビッド・フレーバー中佐は、議会で「あの加速に耐えられる人類の技術はない」と証言した。しかし、この文書が本物であれば、人類はすでに物理法則を無視するかのような超技術を手にしていたことになる。

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専門家が指摘する「偽造」の証拠

 ネット上では、「もしこの技術が存在するなら、我々の生活は数世紀遅れていることになる」と驚く声が上がる一方、多くの専門家は懐疑的だ。文書を詳細に分析すると、いくつもの不自然な点が見つかるからだ。

 まず、文書の表紙にはCIAの紋章と、ロッキード・マーティンの開発部門「スカンク・ワークス」のロゴ(スカンクの絵)が大きく掲載されている。しかし、本物の機密文書は通常もっと質素で、派手なロゴよりも「TOP SECRET」などの分類区分が重視される。このデザインは、映画に出てくる機密文書のような演出過剰さを感じさせる。

 さらに、マニュアル番号にある「1Q」という表記も、航空機の主要マニュアルとしては異例だ。通常「Q」はソフトウェア管理や補助部品に使われるコードだからだ。

致命的な矛盾:日付とプロジェクト名

 決定的な証拠は、時系列の矛盾にある。マニュアルの発行日は2003年、改訂は2006年とされているが、そこにはなぜか「2010年8月19日」の日付が入ったスタンプや署名がある。

 また、「プロジェクト・オービット・ランス」という名称も疑わしい。実際にロッキード・マーティン社は「LANCE」という兵器システムを開発しているが、その契約が結ばれたのは2017年のことだ。2003年の時点でこの名称が使われているのは、あまりに不自然である。

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情報開示を前にした攪乱工作か

 UFO情報の開示(ディスクロージャー)が現実味を帯びる中、こうした文書が出回る背景には、「混乱に乗じて利益を得ようとする」意図が見え隠れする。

 もっともらしい文書を流布することで、真実を曖昧にし、世論を疑心暗鬼にさせようとしているのかもしれない。2003年当時にステルス無人機が開発されていた可能性は否定できないが、今回の文書に関しては、精巧に作られたフェイクである可能性が極めて高いと言えるだろう。

 たとえ今回の情報がフェイクだとしても、ティック・タック型UFOという「事実」が消えることはない。その正体を知る鍵は、まだ誰も触れてはいけないパンドラの箱の中に眠っているのかもしれない。

参考:Espacio Misterio、ほか

TOCANA編集部

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