【予言】ノストラダムスはヒトラーの出現を予言していたのか… 400年前の四行詩に記された戦慄の符合

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 フランスの医師で占星術師のミシェル・ド・ノートルダム、通称ノストラダムスが『予言集』を世に出したのは1555年のことだ。数百編の四行詩からなるこの書物には、フランス革命やロンドン大火、ケネディ暗殺まで「言い当てた」とする解釈が後世に次々と現れた。

 なかでも突出して語り継がれてきたのが、アドルフ・ヒトラーとナチスの台頭を予見したとされる一連の詩句だ。スペインのオカルト誌Espacio Misterioが、その代表的な四行詩をあらためて整理している。

貧しい家に生まれ、弁舌で群衆を惑わす少年とは

 まず挙げられるのが、第3巻35番の四行詩だ。ヨーロッパの西の果てで貧しい家に幼子が生まれ、その舌で大勢を惑わし、名声は東の王国でさらに高まる、という趣旨の内容である。

 この詩をヒトラーと結びつける人々は、オーストリアのブラウナウ・アム・インで税関吏の家に生まれた彼の出自と、演説で大衆を熱狂させた手腕に重ね合わせる。さらに、オーストリアのドイツ語名「エスターライヒ」が直訳すると「東の国」になる点に注目し、1938年の独墺併合を暗示していると読む向きもある。

 ただし、歴史家やルネサンス文学の専門家は、こうした対応づけはいずれも出来事が起きた後に作られたものだと指摘する。四行詩には具体的な日付がなく、読む時代によっていくらでも意味を変えられるのだ。

「ヒスター」はヒトラーか、それともドナウ川か

 最も有名なのが、第2巻24番に登場する「ヒスター(Hister)」の一語である。飢えた獣が川を渡り、戦場の大半がヒスターに敵対し、大いなる者が鉄の檻に入れられて引き回される。そしてゲルマンの子が何も守らない時に、という不穏な情景が描かれている。

 一文字違いの響きに、多くの読者が独裁者の名前を見出したのも無理はない。実際、第二次世界大戦中にはナチス・ドイツ自身がノストラダムスの解釈をプロパガンダに利用し、連合国側も対抗して逆の解釈を広めたことが知られている。予言は、戦場の外でも「武器」になっていたわけだ。

 しかし「ヒスター」は、ドナウ川下流域を指すラテン語の古名だった。そのため多くの研究者は、ヒトラーとの一致は後から生まれた偶然にすぎないと見ている。

真偽不明の2編と「行方の知れぬ男」

 さらに出典自体が疑わしいとされながらも、しばしば引き合いに出される詩句が2編ある。

 1つは、ライン川とオーストリアの山々の近くに偉大な者が生まれ、ハンガリーとポーランドを守るが、その行方は誰にも知られない、という内容だ。もう1つは、ドイツの子があらゆる法を無視し、長く潜んでいた憎しみを燃え上がらせ、地上に叫びと涙、炎と血をもたらすと語る。

 特に「行方が知れない」というくだりは、ヒトラーの最期をめぐる噂と結びつけられてきた。史実では1945年4月30日、ベルリンの地下壕でエヴァ・ブラウンとともに自殺したとされる。だが当初は公的な証拠が乏しかったため、南米逃亡説などが何十年もくすぶり続けた。

 曖昧な言葉は、受け取る側の不安や記憶を映す鏡にもなる。20世紀の悲劇を知る私たちが読むからこそ、これらの詩句が不気味に響くのだろう。それでも、400年以上前の医師が書き残したわずか数行に、なぜこれほど多くの人が戦慄してきたのか。その答えは、まだ誰も手にしていないのかもしれない。

参考:Espacio Misterio、ほか

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2024.10.02 20:00心霊

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