″黒い毛むくじゃらの小人”が農道を横切った… 森の精霊「ポンベロ」か「アルゼンチン版ビッグフット」の子どもか

南米アルゼンチンのSNSで今、たった10秒ほどの動画が大きな話題を呼んでいる。映っているのは、黒っぽい毛に覆われたように見える小さな影が、2本足で農道の脇から草むらへと消えていく姿だ。
撮影者たちはその場で、それを「ドゥエンデ(小鬼・妖精)」だと口にしていたという。ネット上では、南米の森に棲むとされる精霊「ポンベロ」説から、アルゼンチン版ビッグフットの子ども説まで、さまざまな憶測が飛び交っている。
サトウキビ畑の脇に現れた「黒い小さな影」
舞台はアルゼンチン北西部のトゥクマン州。地元紙コンテクスト・トゥクマンの報道によれば、農村部の道を移動していた男性グループが、サトウキビ畑のそばで小さな黒いシルエットに気づき、カメラを向けた。撮影は今年8月のことだったとされる。
映像の中で、その影は道の脇にしばらくとどまった後、植え込みの方へ移動し、背の高い草の中に紛れて見えなくなる。撮影中、男性の一人はそれが「ドゥエンデ」だと言い張っていたという。
動画はTikTokに投稿され、再生回数は60万回、「いいね」は2万3000件を超えたと伝えられている。ただし映像はあまりに短く、細部もはっきりしない。同紙も、撮影者の解釈だけで超常現象と確認できるわけではないと冷静に付け加えている。
鳥の守り神で、ラム酒と葉巻が好物の小鬼「ポンベロ」
コメント欄で特に多く名前が挙がったのが「ポンベロ」だ。パラグアイを中心に、アルゼンチン北東部やブラジル南部まで広がるグアラニー族の伝承に登場する小人で、グアラニー語では「夜の男」を意味する「カライ・ピハレ」とも呼ばれる。
伝承によれば、ポンベロは背が低く醜い姿で、腕が短く、手足が毛むくじゃら。毛深い足のおかげで音もなく人に忍び寄るという。夜行性で森に棲み、鳥の鳴き声をまねるのが得意。パチンコで鳥を狙う子どもから鳥たちを守る存在とも語られている。
一方で、牛を逃がす、卵や鶏、ハチミツを盗む、馬を驚かせて乗り手を振り落とすといった、農家泣かせのイタズラ好きでもある。ラム酒や葉巻、ハチミツを供えれば悪さをやめ、それどころか家を守ってくれるようになるという言い伝えまである。パラグアイの農村では、今も夜ごと供え物を欠かさない大人がいるというから、決して昔話の中だけの存在ではない。
黒く小さな体と毛深い外見という点では、動画の影と重なる部分があるのも確かだ。コメント欄には、自分も母親と一緒にまさにこういう歩き方をする、頭のとがった黒い小人を見たと書き込む人まで現れた。

アルゼンチン版ビッグフットの「子ども」説、そして「ただのサル」説
もう一つの有力候補が「ウクマル(ウクマール)」だ。アルゼンチンにおけるビッグフットのような存在とされる獣人で、動画の影が小さいことから、その子どもではないかという声も上がっている。
もちろん、懐疑的な見方もある。サルを撮影しただけではないか、あるいはAIで作った偽映像ではないか、という指摘だ。コメント欄にも、あっさりとサルだと断じる書き込みが寄せられていた。
結局のところ、ドゥエンデ、ポンベロ、ウクマル、サル、AIと、どの説も決め手を欠いたままだ。それでも、サトウキビ畑の脇の草むらに消えていったあの小さな影が、伝承の住人が人間のカメラにうっかり姿を見せた瞬間だったとしたら——そう想像するだけで、10秒の動画が何度でも再生したくなる。
スマートフォンで誰もが動画を撮れる時代になっても、森の小鬼の噂は消えるどころか、こうして新しい形で広がり続けている。伝承の住人たちは、案外すぐそばで人間を眺めているのかもしれない。
参考:Coast to Coast AM、Contexto Tucumán、Wikipedia(Pombero)
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2024.10.02 20:00心霊″黒い毛むくじゃらの小人”が農道を横切った… 森の精霊「ポンベロ」か「アルゼンチン版ビッグフット」の子どもかのページです。小人、アルゼンチン、ドゥエンデ、ポンベロ、ウクマルなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで