「虫の知らせ」は潜在意識からのサインか!? 大人の8割超が繰り返す不思議体験と、惨事の前日に「おしまい」と描いた少年

なぜか嫌な予感がした、夢で見た光景が現実になった。そんな「虫の知らせ」は、一部の人だけに起きる特別な出来事ではないのかもしれない。
米国の心理学者の研究によれば、大人の84〜86%が予知夢や奇妙な偶然の一致といった不思議な体験を、少なくとも1種類は繰り返し経験しているという。しかも、そうした体験をしやすい人には共通する心の特徴があるというのだ。
116人の子どもが犠牲に、アバーファン炭鉱災害の「予兆」
予知の逸話として今も語り継がれるのが、1966年10月21日にイギリス・ウェールズの炭鉱村アバーファンを襲った惨事だ。
数日続いた大雨の後、炭鉱の上に積み上げられていたボタ山が崩れ、黒い泥の奔流となって斜面を下った。泥は小学校をのみ込み、116人の子どもが命を落とした。平時のイギリスで起きた災害としては、最も痛ましいもののひとつとされる。
ボタ山の危険性は、住民たちが何年も前から訴えていた。だが、警告はそれだけではなかったという。
災害の前日、8歳のポール・デイヴィス少年は、丘を掘る男たちの絵を描き、その上に「おしまい」という言葉を書き添えていた。同じ週、10歳のエリル・メイ・ジョーンズちゃんは、学校が黒いものに覆われる夢を見たと母親に打ち明けていたとされる。2人とも、翌日の泥流の犠牲になった。
この災害をきっかけに、精神科医ジョン・バーカーが惨事を予感した人々の体験談を集め、のちに予知の報告を受け付ける「予知局」が英国に設立されたことは、オカルトファンの間でもよく知られている。
2,000人超の調査で見えた「潜在意識のつながり」
こうした体験に心理学の側から光を当てたのが、ノースカロライナ大学チャペルヒル校の名誉教授オラフル・S・パルソン博士だ。2025年に査読付き学術誌『Psychology of Consciousness: Theory, Research, and Practice』に掲載された研究で、博士は「潜在意識のつながり」と名づけた気質に注目した。意識的な思考と、無意識の心の働きがどれほど互いに影響し合っているかを示す度合いである。
博士は独自に開発した尺度を使い、米国の成人2000人以上に、ふと浮かぶ考えや直感、自然に湧く心象、さらにテレパシー的な感覚や予知夢、不思議な偶然の頻度などを尋ねた。その結果、この気質のスコアが高い人ほど、予知や既視感、体外離脱のような感覚、意味のある偶然の一致を頻繁に体験していると答える傾向がはっきり表れた。
博士によれば、こうした人々は心の無意識の領域とのつながりが格段に強く、日常生活の中で意識と潜在意識が並外れて影響し合っているという。この気質は外向性などの性格特性と同じく人によって差があり、個人の中では比較的安定しているとされる。
予知は未来を覗く力か、脳が拾った微かな手がかりか
では、なぜ予感は生まれるのか。博士は、白昼夢や内省の際に活発になる脳の「デフォルト・モード・ネットワーク」が関わっているという神経科学者の見方を紹介する。記憶や感情、予測を担う領域の結びつきが強まることで、予感が鮮烈に感じられるのではないかというのだ。
一方で、当たった予感だけを覚えていて外れたものは忘れるという、記憶の偏りで説明できるとの指摘もある。私たちは夢のほとんどを忘れてしまうが、惨事と重なったひとつの夢だけは忘れられないものになる。
それでも博士は、こうした直感が人間にとって微妙なパターンを読み取る助けになってきた可能性にも触れている。他の人が聞き流す小さな兆しを、潜在意識が拾い上げていたのだとしたらどうだろう。
予感の正体が未来からの便りであれ、脳が密かに組み立てた警報であれ、「虫の知らせ」は決して迷信として片づけられるものではなさそうだ。次に胸騒ぎを覚えたときは、自分の潜在意識が何を見つけたのか、少しだけ耳を傾けてみてもいいのかもしれない。
参考:Popular Mechanics、ほか
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2024.10.02 20:00心霊「虫の知らせ」は潜在意識からのサインか!? 大人の8割超が繰り返す不思議体験と、惨事の前日に「おしまい」と描いた少年のページです。潜在意識、予知、虫の知らせなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで