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 太陽フレア――。メラメラと燃えさかる太陽の表面では各所で頻繁に爆発が起っているが、時として「スーパーフレア」と呼ばれる大規模爆発が起る。この時発生する太陽風は脅威以外の何ものでもなく、ひとたび猛烈な太陽風に晒されれば地球上の文明に甚大な被害をもたらすものとして、警戒が呼びかけられている。


■僅か12時間で太陽風が地球を直撃!

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Space Weather Preparedness Strategy」より

 イギリスの職業技能省(BIS)は先月、宇宙気象の変動が与える地球への影響と対応策を考察した緊急レポート『Space Weather Preparedness Strategy』を発行した。レポートによれば、太陽風の直撃を受けた際には、大規模な停電が世界各地で起り、人工衛星を使った情報システムが混乱し、交通ネットワークに大打撃を与えるものになるという。しかも最悪の場合、スーパーフレアの発生から12時間後に太陽風が地球を襲うという。もし太陽の大規模爆発が起った場合、災害に備える時間は12時間しかないのだ。

 太陽風が地球を直撃すると具体的にどうなるのか? 地球を取り巻く保護膜のような磁気圏界面が引き剥がされ、強い電気エネルギーとX線に晒されることになるという。これに起因する電気的障害により人工衛星の多くが機能停止に陥り、各種の情報システムやGPSシステムに混乱をもたらし、地上はもちろん空や海の交通システムに深刻な影響を与えるという。さらに世界各地では大規模な停電が起り、電話やインターネットなどの通信システムも大混乱に陥るということだ。旅客機などに搭乗中の放射線被曝量が急激に増加するなど、健康面への影響も看過できないという。

 レポートはまた「キャリントン・イベント(The Carrington event)」と呼ばれる1859年に起った強力な太陽風の例を挙げ、その時にはスーパーフレアの18時間後に太陽風が地球に到達していたことに触れ、その到達時間は最悪のシナリオでは観測史上最大の太陽風であった1859年の時よりもさらに短い12時間であることを指摘している。日常生活を送る最中に、いったい12時間でどんな準備ができるというのだろうか……。レポートでは国家規模の対策が必要であることを力説しているのだ。

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