もしも太陽が爆発したら12時間後に地球がとんでもないことに?爆発確率は意外と高いことも判明!
■2012年にも強大な太陽風が地球をかすめていた
昨年NASAは、実は2012年7月23日にスーパーフレアが起っており、地球の公転軌道上を強大な勢力の太陽風が吹き抜けていたことを発表した。もしこの時のスーパーフレアが一週間早いタイミングで起っていれば地球を直撃していたというから冷汗モノだ。この時の太陽風は1859年の「キャリントン・イベント」と同レベルか、それ以上であるといわれ、もし直撃を被っていたなら地球規模の停電や通信システムの断絶が起り、携帯電話やパソコンなどの多くの電子機器が強烈な電磁波で破壊され、使い物にならなくなっていたという。NASAは、もし直撃されていた場合のアメリカ国内の経済損失は2兆ドルにのぼると試算している。これは2005年8月にアメリカ南東部を襲った「ハリケーン・カトリーナ」で被った経済損失の20倍だということだ。
太陽活動を観測するためにNASAが2006年に打ち上げた2機の探査機の1つ「STEREO-A」はこの時の太陽風に晒されたが、幸運にも機器に異常をきたさず、貴重なデータを取得してNASAにもたらしたのだ。
この“ニアミス”に先駆けて、2012年の2月に物理学者のピート・ライリー氏が『Space Weather』誌に発表した論文によれば、過去50年間の太陽風の記録を研究した結果、「キャリントン・イベント」クラスの太陽風が今後10年の間に地球を直撃する可能性は12%と示している。さっそくそれに近い出来事が5カ月後に起ったことになり、天変地異としては高い発生確率が現実味を増したといえそうだ。
「キャリントン・イベント」クラスの太陽風であっても、人体への健康被害は直ちには起らないということだが、直射日光を長時間浴びることは避けねばならぬだろう。また最悪の場合、電話やスマホ、パソコンなどが使えなくなるということから、通信面での混乱が最大の懸念になる。また現代の都市の多くでは水の供給も電力がなければストップしてしまい、ガソリンスタンドの給油機も電動であるため停電すれば動かなくなる。そもそも高度に電子機器化された現代の自動車が、太陽風の電磁波で動かなくなってしまうおそれさえあるだろう。
こうなると俄然注目されてくるのが電力に頼らない“アナログ力”である。単純な構造の自転車やスーパーカブなどの小型バイク、かつては戦場で活躍したムービング・コイル型の電話機や、今や懐かしいゲルマニウムラジオなど、“非電源”のレトロなガジェットを温存しておくことの重要性が浮上してくることになる。極度に電子化されつつある今日であるからこそ、電力に依存しない“アナログ力”の活用を心がけていくことが求められている。
(文=仲田しんじ)
参考:「News.com.au」、「NASA」ほか
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを固く禁じます。
関連記事
人気連載
“包帯だらけで笑いながら走り回るピエロ”を目撃した結果…【うえまつそうの連載:島流し奇譚】
現役の体育教師にしてありがながら、ベーシスト、そして怪談師の一面もあわせもつ、う...
2024.10.02 20:00心霊もしも太陽が爆発したら12時間後に地球がとんでもないことに?爆発確率は意外と高いことも判明!のページです。NASA、仲田しんじ、太陽系、スーパーフレア、太陽風などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで