「死後の世界は存在しない」場の量子論(QFT)学者が断言! むしろ、超新科学がスピリチュアルを説明する可能性があると主張
死んだ後、我々には“次の人生”が待っているのだろうか? それとも死は電池を消耗し尽くした懐中電灯のように単純に“ブラックアウト”するだけなのか? この人類史的スケールの問いに気鋭の物理学者が「死後の世界は存在しない」と断言している。
■キャロル教授「脳内の情報を死亡後に維持する方法はない」
古来よりあまたの土着文化や宗教によって“死後の行き先”の存在が示され、決して少なくない信仰において“死後の世界”はもはや前提となっている。死者を弔う儀式、いわゆる葬式も多くの場合、死者を次の世界へ“送る”というコンセプトで執り行われている。
しかしこの“前提”に異を唱えるサイエンティストの発言が話題を呼んでいるようだ。その主張するところによれば死後の世界が存在すると考えるのは不可能であるというのである。
米・カリフォルニア工科大学の物理学者で宇宙学者でもあるシーン・キャロル教授は、物理学の法則を広範に研究した末に、死後の世界にまつわる議論に自ら終止符を打った。その結論とは、死後の世界は存在しないということだ。
「日々の出来事の基礎となる物理学の法則は完全に理解されており、すべての出来事は可能性の範囲内で起こっています」と英紙「Express」の記事で言及するキャロル教授によれば、もし死後の世界が存在するのであれば、我々の“意識”が肉体から完全に分離できるものでなければならないが、物理学の見地からそれは不可能であるという。
キャロル教授によれば我々の意識もまた究極的には原子と電子の組み合わせによる現象である。そして宇宙の基本法則は、我々の肉体的な死後に肉体から分離した要素の存在を許さないということだ。
「私たちの肉体が死んで構成原子レベルに崩壊した後にも、何らかの“意識”が存在し続けるという考え方には、途方もない無理があります。日常生活の基礎となる物理法則は完全に理解されており、脳内に保存されている情報を死亡後に維持する方法はありません」(シーン・キャロル教授)
キャロル教授がその主張の論拠としているのがQFTと略される「場の量子論」(Quantum Field Theory)である。極めて大雑把に場の量子論を説明すると、どのような粒子やエネルギーも一定の“場所”を占めているとする考え方だ。光子であれ電子であれ、質量がないように思われる最小構成要素にも自分だけのテリトリーがあるということになるのだ。
したがってもし“死後の世界”があるならば、場の量子論的には死後の世界や魂の“場所”がなければならないことになるが、そのような“スピリチュアル”な場所はこの宇宙に存在しないという。場の量子論を含む物理法則の観点からは、死後に肉体から何らかの要素が分離して生き延びる方法も場所もないということになるのだ。
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