七度の大事故を生き残った「世界一ラッキーで不幸な男」 サレク氏の超絶ダイ・ハードな人生とは?

七度の大事故を生き残った「世界一ラッキーで不幸な男」 サレク氏の超絶ダイ・ハードな人生とは?の画像1画像は、「telegraph」より

 今年85歳になるクロアチア出身の音楽教師フレーン・サレクはその幸運なのか不幸なのかよくわからない壮絶な経歴で「世界一ラッキーで不幸な男」と呼ばれている。

 2003年には宝くじで1億4000万円を引き当て、孤島に立てた豪邸で過ごしたが、「お金で幸せは買えない」と、最近全ての財産を家族や友人に寄贈し、地元の町の小さな家で暮らし始めた。

 これだけ強運に恵まれたサレク氏が「世界一ラッキーで不幸な男」と言われるのは理由がある。サレク氏は若い時から数多くの大事故を経験しつつ、その都度、奇跡的な強運で生き残ってきたのだ。サレク氏の経験した大事件を年表にまとめると、次のようになる。

・1962 ― 乗っていた電車が脱線し、凍った川に落下して17人が死亡。骨折し、低体温症で死にかけたが、生還。

・1963 ― 初めて乗った飛行機が墜落し、19人が死亡。しかしサレク氏は墜落直前に壊れたドアから空中に放り出され、藁積みの上に落ちて生還。

・1966 ― 乗っていたバスがスリップして川に落下。4人が死亡したが難なく生還。

・1970 ― 乗っていた車から出火。爆発したがその直前に脱出して生還。

・1973 ― 乗っていた車からまた出火。炎を噴き上げたが、どうにか生還。

・1995 ― バスに轢かれたが生還。

・1996 ― 峠を運転中、正面衝突しそうになる。事故を間一髪で逃れたが車は崖に落下。しかし落下直前に車から脱出し、崖の木にぶら下がって生還(車が100m下に落下して爆発するのを見届ける)。

・2003 ― 宝くじで1億4000万円を当てる

・2010 ― 全財産を家族や友人にあげる


 このように数々の壮絶な事故から生還したサレク氏だが、自分が「ラッキー」だと言われることには今も抵抗があるという。「私は自分がラッキーだと思ったことなんてありません。むしろツイてないから、いつもそういう事故現場に遭遇してしまうわけです。そう言っても、人は信じてくれないですけど」。

 またサレク氏はこれまで4度の離婚も経験。しかし2010年には5度目の結婚をしたばかりである。「4度の結婚も、災いそのものでしたね」。と取材に語っている。
(文=木林純一)

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