もしも、地球の自転が止まったら? ― 我々の想像を超える「秒速465メートル」の悲劇映像
■全てのものが吹き飛ぶ大惨事、もし逃れたいなら…
残念ながら答えは簡単、全てのものがその場から吹き飛んで行き、とんでもない大惨事が起きます。これは先ほど電車を例に出しましたが、急ブレーキをかけられた事を想像すれば容易に想像がつくでしょう。しかもその速度は電車の比になっていません。
この力を「慣性力」といいGという単位で表されます。1Gは自分の体重を意味し、2Gだと自分の体重の二倍の力がかかることになります。赤道上にいる人が一番早く自転しているわけで、仮に1秒で自転が静止したとしても、約47.2Gの力が体を押すことになります。唯一生き残る術は、自転の停止が予測できた瞬間に、自転による影響のない北極か南極に行くことです。もちろん、予測できればの話ですが。
■終わりはここから、生存者を襲う第2の恐怖
建物は崩壊し、多くの人は仮に運良く近くにあった棒にしがみつけても、更なる恐怖が襲いかかる事になります。それはこのGif画像が示す通り「強烈な風」です。「全て」のものが吹き飛ぶということは、空気も例外ではありません。地球の自転によって発生した恐ろしい強風は、赤道なら秒速465メートル、北緯37度のサンフランシスコにいたとしても秒速368メートル、これは原子爆弾による爆風よりも遥かに早い速度になります。さすがに棒にしがみついて一命を取り留めた人も、これでは生存確率0です。
また、それだけではありません。一日に昼と夜があるのは自転のおかげです。しかし自転がなくなってしまっては、地球は太陽の方を向いた灼熱地獄と、反対側の極寒の地に分けられてしまいます。自転の消滅によって失うものはこれだけではありません。我々は地磁気によって、宇宙空間から降り注ぐ「太陽風」と呼ばれる人体に有害なプラズマから守られています。しかし、自転がなくなることによって、この地磁気も無くなってしまうと予想されます。高濃度の放射線は容赦なく地表に降り注ぎ、もはやどこにも逃げ場はないのです。
■自転が止まる可能性は?
地球の自転は、地球が元々小惑星同士の衝突によって生まれたことに起因しているとされており、当初の自転周期は5時間ほどと考えられています。その速度は、1年で0.000015秒と僅かながら減速し続けている。そのブレーキをかけているのが、月がもたらす「潮汐作用」です。年に約3cmずつ遠ざかっている月は、地球の自転のエネルギーを、潮汐作用を通じて受けとっているのです。ともあれ、地球の自転が止まったら全てのものは「風と共に去りぬ」なのです。
(アナザー茂)
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2024.10.02 20:00心霊もしも、地球の自転が止まったら? ― 我々の想像を超える「秒速465メートル」の悲劇映像のページです。アナザー茂、地球、物理、自転などの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで