UFOの正体は「地震発光現象」なのか? “科学の視点”が拓く、新たな理解
■ほとんどのUFOは「地震発光現象」なのか?
記事では、地震の前に起こるといわれている「地震発光現象」を取り上げ、この目撃例の最も古い記録は1606年まで遡るものであることを示し、歴代の研究者とその功績を紹介している。
地震発光現象については、今年1月のトカナ掲載の記事にもあるように、近年研究が劇的に進展し、その発生メカニズムが次第に明らかになってきている。
近年の最も特筆すべき共同論文『Prevalence of Earthquake Lights Associated with Rift Environments』(ジョン・デラー、ロバート・セリオールト、フリーデマン・フロイント共著)は、学術誌「Seismological Research Letters」上に掲載されると大きな話題を呼んだ。
論文は、2009年にイタリアを襲った「ラクイラ地震」の発生直前に目撃された小さな炎の玉や、1988年にカナダ・ケベック州で起きた大震災の前に地元住民が目撃していた発光現象などに具体的に触れながら、地質学的な観点から地震発光現象のメカニズムを解説している。
詳しい専門的な解説は「ナショナルジオグラフィック」などを参照してもらうしかないが、地震を前にした地層の変化をきっかけに地盤が電気的に変動し、それによって発生した電気を帯びた原子などからプラズマが生成され“光の玉”が浮かび上がるということだ。自然現象によるものであるという点では、先月トカナで紹介した「ヘスダーレンの光」に近いのかもしれない。
■よりシビアに鑑定されるUFO情報
「Mysterious Universe」の記事は、この地震発光現象がUFO目撃例のかなりの部分を占めている可能性を匂わせるにとどめ、地震とUFO現象が関係しているかもしれないという視座が、UFO情報に対する我々の理解力を深めるものになると主張している。
様々な誤認、錯覚が満ち溢れている可能性もあるUFO目撃情報だが、「地質学」という科学の視点でUFO現象を説明する有力な仮説が登場したことになる。今後ますますUFO目撃情報の信憑性にシビアな視線が向けられるのは必定だろう。ただ、この「地震発光現象」説は、空の“光の玉(オーブ)”状のUFOについてのみ適用される説で、具体的に形のある“飛行物体”については守備範囲外であることも指摘しておかねばなるまい。
ともあれ、今後より厳格にUFOの画像や動画が鑑定されるようになることは、真のUFO探求者たちにとってむしろ大歓迎なのではないだろうか。あらゆるふるいにかけられて、なお残る貴重なUFO情報こそが検証に値するものであるということだ。これからも、そんな“お宝”となるUFO情報をひとつでも多く目にしたいと思う次第である。
(文=仲田しんじ)
参考:「Mysterious Universe」、「ナショナルジオグラフィック」ほか
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