【ジュージーの体験談】「大きな赤いおじさん」の生首が…!
形態と色彩、歴史と文化、道徳と非道、男と女……すべての垣根を越えて“美は不朽の正義”のモットーの下、ロンドン在住のゲイボーイ「ジュージー」が語る、「あたしの体験談シリーズ」
今回は、私が経験した心霊現象の中でも最凶に怖い体験をお話しするわ。
私の元旦那は、イギリス人で、IQ150超えで、科学者で、アスペルガー症候群で、常に「白か黒」「0か100」の世界で生きているような人だったから、霊や超常現象みたいに証明できないものや、曖昧な事象を理解できない人だったの。「証明できないものなどない」ってよく言ってたわ。
だから、私がどんなに霊現象に苦しめられていても、彼は全く信じてくれず、無視してテレビを見続けていたわ。でも、そんな彼に変化の時がきたのです。ふとしたことから舞い込んできた写真のおかげで…。
ある時、偶然再会した日本人のゲイ友が「少し前に、君の旦那とクラブに行った時に撮った写真だよ」と言って、旦那が写っている写真をくれたの。アタシは封筒に入ったその写真を見ないまま、「こんなのもらったよー」って何気なく旦那に渡しました。
しかし開封して写真を手にとると、急に彼の顔から血の気が失われていったのです。なんで? と、思いながらアタシも写真を見てみると、背中にゾゾゾっと悪寒が走ったわ。
実際の写真はお焚き上げ供養してしまったので、もう手元にはないのだけれど、それは明らかな心霊写真でした…。
しかも、今まで見たこともないくらいハッキリと写ったものだったの。
■恐怖の心霊写真!
写真には、旦那と友人がナイトクラブでツーショットでいる姿が写っていたわ。背景は黒い壁で、その前に2人が立っている。2人の顔はフラッシュで綺麗に写っている。でも、写真の至るところに「赤い光」が飛び交っているのが写っているの。大きなものから小さなものまで、たっくさん…。
そして、旦那は青ざめた顔で写真の“ある一点”を指差しているの。
彼の顔の真下、そう、胸の辺りに赤い大きなモヤモヤが写っていて、まるで血しぶきを浴びたようだった。「よーく見てご覧」と言われ、近づけたり遠ざけたりして見てみると、大きなモヤから次第に像が浮かび上がり、巨大な顔に見え出したのです。ウワァッ、とアタシは写真を落としてしまったほど、ハッキリと顔が浮き出ていたのです!
旦那は「気持ち悪いけど、きっと撮影時の技術的な問題だろうから、無視するように」と言います。でも、やはり気になるよね? 最愛の人の写真に血まみれの顔が浮き出ていたら、心配になるよね?
こんな時に頼りになるのが私がいつも相談している霊能者の「奥様」。彼とコンタクトを取り、写真をスキャンして送ったの。
【奥様とのチャットのやり取り】
奥様 ほー、これまた綺麗に出てるわね、結構なイケメンじゃない
アタシ イケメンかどうかはさておき、誰なのよ、この人?
奥様 亡くなっている方ね。ドイツ人だって。
アタシ ドイツ人かぁ、誰だろう?
奥様 アンタの旦那のおじさんだ、っておっしゃってるわ。心配で出てきたそうよ。彼、最近「胸が痛い」とか言ってない?
アタシ ハッ! そうだわ、確かに、最近急に胸が苦しいと言って屈みこむことがあるわ。でも、病院に行ったけど何の問題も見つからなかったそうよ。
奥様 器官ではなく、神経や筋肉の問題みたいよ。だから通常は何も問題ないけど、急に痛み出したりするのね。
アタシ うーん、その通りだわ。
奥様 それと、彼の周りには今、危険がいっぱいよ。あんた、気づかなかった? この写真に写っているのはこのおじさん1人じゃないわよ。もっといっぱい霊体が写っているわ。よく見てごらんなさい。
うーん…と、目を凝らすアタシ。赤い光がいっぱいあるわねー、って…、ひえぇー! この光全部に顔が浮き出てるっ! しかも、骸骨みたいな顔してるし!!
奥様 おじさん曰く、あんたの旦那がたくさんの不成仏霊を呼び寄せているらしいのよ。その霊たちが、彼の身体を弱らせて乗っ取ろうとしているんだって。それを、おじさんが大きな体で防いでくれているのよ。あなたの旦那は気難しいけど優しい人だから、いろんなモノを呼び込んじゃうのね。でも、おじさんが何とかしてくれるから心配はいらないわ。
【チャット終了】
そうなんだぁ、良かった。でもこのおじさんって誰だろう? 旦那の家族に似た人はいないし…。
さっそくアタシは、仕事から帰ってきた旦那に「奥様に聞いたんだけど、あの顔は、あんたのドイツ人のおじさんらしいわよ」って言ったの。「いないよ、ドイツ人のおじさんなんて。親族は全員イギリス人だもん、君だって、皆に会ったじゃないか?」と旦那。そうよねぇ、ドイツ人の親族なんていないよねぇ…、と考えていると、
あっ! っと急に旦那が叫び「もう一度写真見せて」と私を急かす。持ってくるなりひったくると、まじまじとその顔を眺め始めたの。すると前にもまして顔が青ざめ始め。小刻みに震え始めたわ。「思い出した! 確かに僕はこのおじさんを知っているよ。ミュンヘンに住んでた時、隣に住んでいたおじさんだ!」
そう、旦那は5歳までお父さんの仕事の関係でドイツに住んでいたのでした。その時にいつも良くしてくれていたのがこのおじさんだったそう。懐かしいなぁ…と、涙を流し始める旦那。
見守ってくれているそうよ、って言うと「ありがたいね、本当に、うれしいよ。でも理解できないよ、なんでこんなことが起きるのか…。納得いかない」と、非常に困惑していたわ。でもそれ以降、彼は少しずつ態度を軟化させ始め、こういった事も起こるんだな、って感じ始めたみたいよ。アタシの霊体験談も少しは信じてもらえそうになってきたので、安心しました。でも、ひとつだけ彼には言わなかったことがあったの。それは奥様の最後の一言。
「こうやって旦那にいろいろと起こり始めたのはアンタのせいよ。もともと彼は感受性の強い人だったけど、理性や知性でそういったモノを遠ざけてきたの。でも霊能力の強いアンタと一緒にいることで、次第に彼の霊能力が開花し始めてしまったのよ。アンタには他人の霊能力を増幅する力があるから、そのうち周りは霊能者ばかりになるわよ。ほほほ」って。
そしてこの言葉通りこれからアタシの家では霊現象が起こり始めて、最後には旦那に大きな災いが降りかかることとなります。でもそれはまた次回にお話しましょう。
■ジュージー・エレガンザ
ロンドン在住の30代ゲイボーイ。B型・いて座で、相方はイタリア人ファッションデザイナー。ロンドン大学で美術史と考古学を学んだ後、モデル、俳優、国際線キャビンクルー、ジュエリーデザイナー、旅行会社勤務等を経て、現在はフリーランスライター。英国スピリチュアル協会およびスピリチュアルヒーリング協会会員。得意分野はスピリチュアル・オカルト・ファッション・アート・骨董・歴史・フード・旅行など。
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