危険? 安全? 格安になる「バイアグラ」ジェネリックの知られざる真実とは?
■危険? インド発のバイアグラジェネリック
なお国際特許協力条約を批准していないインドは、これまでもバイアグラのジェネリック薬を多数販売しており、こちらは4錠で1000円前後と破格に安い。ただし日本には正規輸入できないので、あくまで個人輸入しかできないし、基剤(主となる薬品以外に錠剤として成型するために使う薬剤)に何が使われているのか、不明なため、一般人が買うには危険が伴う。もし心臓発作が起こっても、あくまで自己責任だ。
そう、バイアグラは危険だと思われている。米食品医薬品局(=FDA)が2009年6月に発表したリリースによると、バイアグラを服用した後に死亡した例が全米で16例ある。バイアグラは元々は心臓病の薬であり、血管拡張作用がある(正確には、血管を収縮させる酵素を阻害するため、拡張した血管がそのまま元に戻らなくなる)。そのため、心臓発作などの心臓病を引き起こすリスクが懸念されてきた。16例の死亡例はそれを裏付けたかに思えるが、実際には因果関係はほとんどないようだ。いずれも40代後半~80代の中高年齢者であり、かつほとんどが糖尿病や動脈疾患、高血圧などの生活習慣病を患っており、治療薬を服用していた。医者の処方であれば、まず服用を止めたであろう方が亡くなっており、原因もバイアグラのせいかどうか不明なのだ。
■バイアグラは精力剤だった! 男性ホルモンを増加させる効果
バイアグラは安全である……それが処方する立場にある泌尿器科医の常識である。さらに一般人にはまだ知られていない事実がある。バイアグラには強力な抗酸化作用があり、そのためなのか、男性ホルモンの一種、テストステロンの分泌量をおよそ2割も増やす働きがあるのだ。
テストステロンとは、性欲を生み出す素だ。バイアグラを飲めば、テストステロンの分泌量が上昇、性的にアグレッシブになる。そう…、
バイアグラは精力剤なのである!
テストステロンは男性ホルモンの9割を占め、男らしさを作り出す。思春期に分泌が上昇、男子はそれにより筋肉質の体になり、精通が始まる。ところがテストステロンは20才をピークに減少を始め、40代で2割減、70代では半分まで減ってしまう。
テストステロンが減少すると思春期と逆の現象が起きる。筋肉が減って脂肪が増え、毛が薄くなり、性的な能力が減退する。勃起不全=EDの原因になる。日本で1,130万人がEDと言われており、50代で50%、60代で60%、70代で70%がEDなのだ。
■男性の更年期障害に効果的?
肉体的な変化とともに精神に与える影響も大きい。眠りが浅くなり、気力が萎えて知的活動に支障が出始める。中高年で発症するうつ病の大きな原因として、テストステロンの減少が注目されている。これは加齢に伴う性腺機能低下症(=Late Onset Hypogonadism syndrome)、略してLOH症候群と呼ばれ、治療が呼びかけられている。
女性ばかりではなく、男性にも更年期があるのだ。中高年男性の場合、うつっぽいと思ったら、心療内科ではなく、まず泌尿器科に行き、自分のテストステロンの状態を調べてもらったほうがいい。
テストステロンは血液中を遊離テストステロンという形で流れている。正常値は11.8pg/mLだが、8.5pg/mL以下になると治療が必要になる。通常、テストステロンの減少は注射による補充療法が一般的だが、バイアグラによってテストステロンが2割増加すれば、ほぼ正常値圏内に入ることになる。その効果から、泌尿器科医の中には、高齢者はサプリメントとして服用すべきだとの声もある。それほどの効果があるのだ。
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2024.10.02 20:00心霊危険? 安全? 格安になる「バイアグラ」ジェネリックの知られざる真実とは?のページです。バイアグラ、テストステロン、川口友万、ジェネリックなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで