キリストの隣にヒトラーが立つ宗教画!? 75年前の絵をめぐって大騒ぎに!
しかし、この教会の前の牧師であるマーチン・ゴエルケル氏はこの絵の「ヒトラー説」を否定している。
「この絵はヒトラーへの敬意を目的に描かれたものではないと思う。単なる偶然だったに過ぎない。当時を輝かしいものにしたいという一部の人々の思いが、この人物をヒトラーに見立てているでのはないか」(ゴエルケル氏)
つまりゴエルケル氏は、何者かがこの絵の人物を“ヒトラー”と見なしてナチスの時代を賛美したことで、様々な反応が巻き起こり騒ぎが大きくなってしまったのではないかと解釈してる。ゴエルケル氏が牧師であった時期にももちろんこの絵は講堂内に掛かっていたが、これを“ヒトラー”だと言い出すものは皆無だったという。今になって騒がれはじめ、この絵を講堂内から取り外すべきだという怒りの声すらあがっていることに、ゴエルケル氏は納得がいかない様子である。
また、このニュースを報じた「Daily Mail」のコメント欄にも「絵が掛けられて75年も経っているのに、なぜ今まで騒がれなかったのか?」という指摘がいくつか見られる。
「もし仮にこの人物がヒトラーだったとしても、この絵のキリストの何者にも動じない佇まいはナチスに勝利しているといえる」とゴエルケル氏は逆説的にこの絵がヒトラーを崇拝するものでなないことを示唆している。確かに、崇拝するにはこの“ヒトラー”は絵の中で脇役過ぎる感もある。
この人物がヒトラーであるかどうかという謎に加えて、なぜ今になって騒がれはじめたのか、という点も気になるところだ。現在、世界がグローバル化する一方で各国の国民が“右傾化”しているという説もあるが、このようなことに対する何らかの牽制や企てだとは思いたくないものである。
(文=仲田しんじ)
参考:「Daily Mail」ほか
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