虐待されていたオランウータンの赤ちゃん!! 必死に生きる姿に世界が涙
森林伐採や環境破壊により、“森の人”オランウータンは年々個体数を減らしている。100年前に比べて、92%減少したとの報告もあるほどだ。そして今月22日、彼らの保護活動に取り組むNGO(非政府組織)「インターナショナル・アニマル・レスキュー(IAR)」が、昨年12月に救出した赤ちゃんオランウータンの映像を公開。その愛らしい姿と表情に、世界が魅了されている。
赤ちゃんオランウータンの名は「ブディ」。もともとインドネシアのある家庭で、ペットとして飼われていた。しかし、生まれてから10カ月もの間、彼は鳥カゴに詰め込まれ、コンデンスミルクしか与えられないという酷い虐待を受けていたのだ。
当然のことながら、栄養失調となったブディは病気を患い、やがて危篤状態に。そして飼い主が「もう手放したい」と当局に相談したことで事態が発覚、IARが救出に乗り出したのだった。保護された時、ブディの身体はタンパク質不足で膨れ上がり、脚は形成不全を起こして身動きできない状態だったという。
「この小さな赤ちゃんが、一体どれほどの苦痛を味わっていたのでしょう」
「獣医が身体を動かす度に、彼は目に涙を浮かべて泣き叫んでいました」
「生き延びることができて本当に良かった」(IARの飼育員)
現在、西カリマンタン州ケタパンの保護施設で手厚く看病されているブディだが、経過は順調で、自力で上体を起こすこともできるようになった。まだまだ全快までには程遠いが、飼育員たちは楽観視しているようだ。
「当面はブディの命を維持し、苦痛を取り除くことに注力しなければなりませんが、彼はとても強い子です。きっと乗り越えてくれるでしょう」(IARの飼育員)
長らく虐待されていたためか、時折とても寂しそうに何かを訴えかけるような表情を見せるブディ。しかし、人間の赤ちゃんのように可愛らしく、またグレムリンにも似た不思議な顔立ちで、動画を見た人の多くを虜にしているようだ。ブディの1日も早い回復と、このような状況に置かれる動物が少しでも減ることを祈りたい。
参考:「IAR」、「The Daily Mail」、ほか
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