“世界中からメイソン会員とコレクターが訪れる”メイソンショップが都内にあった!
東京・お台場のヴィーナスフォートにヴィンテージのフリーメイソングッズ専門店があると聞き、フリーメイソンに詳しい疑似科学ウォッチャーの皆神龍太郎さんとともに店を訪れた。
メイソングッズを扱うスペース「M」は、ヴィンテージグッズ店「ストレンジラブ」の中に併設されている。「ストレンジラブ」自体は2003年3月にヴィーナスフォートに開店したが、「M」は2013年1月に設けられたそうだ。
「ストレンジラブ」店内には、ゴシック調の十字架や映画で使用されたミイラの人形といった怪しいグッズが所狭しと並んでおり、そのさらに奥にメイ ソングッズ専門の「M」の部屋がある。
「M」で3万円以上の買い物をすると「M」の会員になれ、店内に自由に入れるようになるが、会員でなくても1080円払えば入館できる仕組みだ。「M」店内にはメイソン関連の指輪やアクセサリー、腕時計やネクタイ、儀式に使うエプロンなどが並ぶ。どれも実際にメイソンが使ったものか、メイソンの発注で作られたものばかり。値段は大体7000円以上~数万円のものが多い。
「ストレンジラブ」代表の廣瀬剛さんに話を聞くと、もともとは指輪のコレクターで、好きが高じて26年前に指輪を売る小さな店を開いたのが始まりだという。その後、メイソンの時計のデザインに魅せられ、メイソン関係のグッズを店に置いたところ人気が出たので、どんどん増やしていったとのこと。
皆神「お客さんは、どんな方が多いんでしょう?」
廣瀬「最近、メイソンがテレビでも取り上げられるようになったので、都市伝説好きの方や、『ムー』(学研パブリッシング)の読者(注・『ムー』の2015年1月号にストレンジラブを紹介する記事が掲載された)とかが多いですね。メイソンの方も来られますよ。メイソンの方はMの会員でなくてもここに入れるようにしています」
皆神「商品は、どうやって仕入れているんですか?」
廣瀬「メイソン関係のものを扱う古物商やコレクターから情報を仕入れて、アメリカやイギリス、フランスに毎月直接買い付けに行ってます」
記者「店長の廣瀬さん自身は、フリーメイソンに入会されていないんですか?」
廣瀬「入りたい気持ちはあるんですが、会員になるといろいろ制約を受けて自由にビジネスできなくなってしまうかもしれないので、まだ入らないでいます」
皆神「海外だったら、たとえば就職希望先にメイソンがいれば多少有利に働いたり、国際的な仕事をしたりする際にメイソンであることがコネクションの1つとして有利に使えたりすることもあるようです。一種の学閥のような感じでしょうか。しかし日本ではメイソン陰謀論がはびこっているので、メイソンに入っても、まわりから好奇の目で見られるだけで、メリットがあまりありませんからね」
米国以外ではGが入っていないシンボルも多い
記者「陳列されているグッズを見ると、マークにGが入っていないものも多いですね」
廣瀬「メイソンのマークというと一般的にコンパスと直角定規にGが入ったマークを思い浮かべる方が多いと思いますが、英国系やフランス系のメイソンにはGが入っていないマークも多いんですね」
皆神「メイソンの代名詞にもなっているコンパスと直角定規にGの文字が入っているマークですが、これは19世紀半ばにアメリカの装飾品製造業者が勝手に考案し、なんか格好いいぞということでメイソンの間ではやってしまったものなのだそうです。ですから、アメリカ以外ではあまり使われないんです。ちなみに、真ん中にあるGの文字は、神(God)や幾何学(Geometry)を表すとされています」
廣瀬「英米だけでなく、フランスのメイソンの方もこの店に来られますよ。フランスの航空会社にお勤めの方が、日本に来たときにふらっと寄られたりします」
皆神「世界のフリーメイソンは大きく英米系とフランス系の2つに分けられるんですが、英米系のメイソンでは神の実在と霊魂の不滅を信じていることを入会の条件にしています。
一方、フランス系(フランス大東社)ではその条件を撤廃してしまったんですね。そのため英米系のロッジ(集会場)は、神を信じなくてもよいフランス系メイソンに反発し、同じメイソンだとは認めていません。英米系メイソンとフランス系メイソンは、事実上、没交渉状態にあります」
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