“世界中からメイソン会員とコレクターが訪れる”メイソンショップが都内にあった!
万物を見通す目はメイソンのシンボルではない!?
記者「1ドル札のピラミッドの上に描かれた『万物を見通す目(摂理の目とも呼ばれる)』がフリーメイソンのシンボルだとされますが、万物を見通す目が描かれたグッズも少ないですね」
皆神「万物を見通す目は、もともと中世のキリスト教会美術で多用されたシンボルですからね。それをメイソンが後から採用したのであって、摂理の目がメイソンのシンボルだという言い方は実は順番が逆なんですね。ところでメイソン用の聖書も展示されていますね」
廣瀬「何冊か置いてあります。本文自体は普通の聖書ですが、冒頭にソロモン神殿とかメイソンに関連する部分を抜粋してイラスト付きで載せているようですね」
皆神「メイソンは、自分たちのルーツが、旧約聖書に登場するソロモン神殿の建設工事の責任者であったヒラム・アビブ(ただし、この名は聖書には登場しない)にあると考えています。だから、彼らの昇進の儀式には、ヒラムが殺された場面なども取り入れています。
メイソンの使う聖書では、ソロモン神殿について記述した部分を強調したいんだと思います。メイソンにとって大事な部分を赤くした聖書も見たことがありますよ」
記者「イルミナティのグッズは見たことがありますか?」
廣瀬「ありませんね」
記者「グッズがないということは、イルミナティ自体がないという証拠になるかもしれませんね」
皆神「でももしかしたら、超極秘に活動しているのでグッズも市場に出てこないのだとか言い出す人がいそう。何もないことこそが実在の証拠だとか(笑)。
イルミナティ(バイエルン啓明結社)は1776年にインゴルシュタット大学のヴァイスハウプト教授が啓蒙思想や唯物論的合理主義に影響されて作った結社ですが、バイエルン王国から弾圧され、10年ほどで解散させられています。今でも時々、イルミナティを自称する人物が現れますが、過去のイルミナティはもう実在していないと考えていいでしょう」
ビリケンはフリーメイソンのシンボルだった?
記者「『M』の会員は何人ほどいるんでしょう?」記者「(ショーウィンドウを見ながら)大阪名物・ビリケンを描いたバッジがいくつもありますね」
廣瀬「ビリケンは、メイソン関連の団体『ロイヤル・オーダー・オブ・ジェスターズ(道化師の王立結社)』のシンボルのようですね」
皆神「メイソン関連の慈善娯楽団体として、KFCの創立者カーネル・サンダースが所属していたことで知られる『シュライナー』などがあるんですが、『ロイヤル・オーダー・オブ・ジェスターズ』というのは、会員間の娯楽を目的としたシュライナーの関連団体です。
ビリケンはもともとアメリカの美術教師でイラストレーターだった女性が夢の中で見た神秘的な姿を1908年に商標登録し、それがシカゴのビリケンカンパニーという会社に売られ、幸運をもたらすキャラクターとして広がったようです。それが明治時代に商売繁盛の神様として日本に輸入され、大阪・通天閣に併設された遊園地『ルナパーク』にビリケン堂が作られた。今やすっかり大阪のシンボル的なキャラクターとして有名になっているわけですが、元はといえば、実はメイド・イン・USAの神様なんですよ。
それとは別の流れで、ロイヤル・オーダー・オブ・ジェスターズの公式マスコットが王冠をかぶったビリケンなんですね」
廣瀬「今のところ400人ほどです。666人集まったら、そこで締め切ろうと思っています」
皆神「会員向けのサービスはあるのですか?」
廣瀬「特製の会員カードを作り、ノベルティを差し上げたりしています。目標は、この店を発展させてフリーメイソン博物館を作ることなんです」
皆神・記者「それはいいですね。メイソン博物館ができる日を楽しみにしています!」
(文・高橋聖貴)
○ストレンジラブURL
http://strangelove.co.jp/
○参考文献
『フリーメイソン大百科(上・下)』(有澤玲著、彩図社)
○皆神龍太郎さんがフリーメイソンについて書いた本
『トンデモフリーメイソン伝説の真相』(有澤玲氏と共著、楽工社)
『タブーすぎるトンデモ本の世界』(と学会著、サイゾー)
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