【絶対にドアを開けるな】時代遅れの服、2人組、真っ黒な瞳…… 世界中で報告が一致する「ブラック・アイド・キッズ(BEK)」の不気味な共通点

夜遅く、あなたの家の玄関や車の窓をコツコツと叩く音がする。外を見ると、フードを被った見知らぬ子どもが立っていて、「助けて」「中に入れて」と懇願している。親切心からドアを開けようとした瞬間、あなたは彼らの「目」を見て凍りつく。
白目が一切ない、漆黒の空洞のような瞳——。
インターネット黎明期から語り継がれ、今も世界中で目撃談が絶えない都市伝説「ブラック・アイド・キッズ(黒い目の子どもたち=BEK)」。彼らは一体何者なのか。単なるネット上のホラー・ミームなのか、それとも私たちを「隔離された場所」へと誘い込もうとする未知の存在なのだろうか。
すべての始まり:1996年の映画館での遭遇
この気味の悪い現象の起源は、1996年に米テキサス州のジャーナリスト、ブライアン・ベセル氏が体験した出来事に遡る。
ある日の夕暮れ時、ベセル氏が映画館の駐車場で車の中に座って小切手を書いていた時のことだ。9歳から12歳くらいの、フードを被った2人の少年が車に近づいてきた。
ベセル氏はその時、子どもたちの外見よりも先に「圧倒的な恐怖感」を覚えたという。
「怖いと思う理由なんて何もなかった。それなのに、直感的に恐怖を感じたんです」
少年の1人が「母さんからお金をもらって映画を見るために、車に乗せてくれないか」と頼んできた。その話し方は、子どもにしては「あまりにも滑らか」で不自然だったという。
少年が「僕たちは銃なんて持ってないよ」と安心させようとした瞬間、ベセル氏の恐怖はパニックに変わった。「私の直感が『この子どもたちには銃なんて必要ない』と告げていたんです」
断って窓を閉めようとした瞬間、彼は少年たちの「目」を見た。
「ただの瞳孔が開いているというレベルじゃない。完全に黒かった。劇場の看板の光を反射するだけの、魂のない真っ黒な虚無でした」
少年が怒って窓を叩き、「おじさんが『いいよ』と言ってくれないと、僕たちは車の中に入れないんだ! 開けて!」と叫ぶ中、ベセル氏は車を急発進させて逃げた。数秒後にバックミラーを見た時、少年たちはすでにどこにもいなかった。

世界中で一致する「共通点」
ベセル氏がこの体験をネットの掲示板に投稿して以来、この30年間で「私も同じ体験をした」という証言が世界中から殺到している。北米だけでなく、ポルトガル、イギリス、サウジアラビア、オーストラリアなど、文化や背景が全く異なる人々が「ほぼ同じ体験」を報告しているのだ。
10年以上にわたってBEK現象を研究しているノースウェスト・ミズーリ州立大学のジェイソン・オファット教授によると、目撃証言には背筋が凍るような「共通点」があるという。
■必ず「2人組」で現れる(一方が年上で、よく喋る)
■時代遅れの服や不気味な外見(青白い肌、脂ぎった髪、ひどい口臭)
■子ども離れした自信満々な話し方
■「家や車の中に入れて」と許可を求める
■人気のない場所へ連れ出そうとする
目撃者は最初、助けを求める子どもに対して「かわいそうに」と同情する。しかし、目を合わせた瞬間に恐怖に切り替わるのだ。最初から目が黒いわけではなく、「相手が準備できたタイミングで黒い目を見せてくる」ケースも多いという。
「中に入れて」……バンパイア伝説との奇妙な一致
オファット教授が収集した中で最も不気味なケースの一つが、ミズーリ州の母親の体験談だ。
昼間、彼女が幼い子どもたちと家にいると、玄関をノックする音がした。外には『大草原の小さな家』に出てくるような、時代遅れの黄色い花柄のワンピースを着た7歳くらいの少女が立っていた。「男の人に追われているの、中に入れて!」と泣き叫ぶ少女。
母親が同情してドアを開けかけた瞬間、少女の目が「インクを流し込んだように、端から端まで真っ黒」であることに気づいた。母親はパニックになってドアを閉め、鍵をかけた。すると今度は、家の別の窓がコツコツと叩かれたという。
オカルトや神話の専門家たちは、この「許可がないと家に入れない」というルールが、世界中の「吸血鬼(バンパイア)伝説」と完全に一致していると指摘する。彼らは不法侵入はできない。被害者自らが「招き入れる」必要があるのだ。

黒いカラーコンタクトか、現代の妖怪か
もちろん、こうした目撃談には「ネットの怪談に影響された錯覚(あるいは幻覚)」という冷静なツッコミが入る。『スレンダーマン』のように、ネットで作られた架空のキャラクターが、人々の恐怖心を通じて「実際に目撃される」ようになるのはよくあることだ。
また、イタズラ目的で黒いカラーコンタクトを入れた若者たちだという現実的な説明もある。
しかしオファット教授は、「それらの説明で全ての目撃例をカバーできるわけではない」と語る。
彼らは何者なのか。なぜ世界中で同じような手口で私たちを「隔離された場所」へ誘い込もうとするのか。
もし今夜、あなたの家のドアがノックされ、見知らぬ子どもが「中に入れて」と頼んできても、絶対にドアを開けてはいけない。彼らの瞳が真っ黒だった場合、招き入れた後に何が起きるのか……それを報告してくれた生還者は、まだ一人もいないのだから。
参考:Daily Mail、ほか
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