『シャイニング』を生んだ悪夢の一夜 —— スティーヴン・キングが宿泊した実在ホテル「217号室」の戦慄

モダンホラーの巨匠スティーヴン・キングの代表作『シャイニング』は、実際に彼が宿泊した一軒のホテルでの、たった一晩の出来事から生まれたという。
今回はその「震源地」となった実在ホテルの正体と、そこに眠る本物の怪異エピソードを紹介しよう。
閉館直前のがらんとしたホテルで見た「あの悪夢」
舞台となったのは、コロラド州エステスパークにある「スタンリー・ホテル」。1974年9月末、キングは妻タビーとともにこのホテルに一泊した。
折しも冬季休業を控えた時期で、宿泊客は夫妻だけ。がらんとした広大なホテルを、キングは「ゴーストストーリーの舞台としては完璧すぎる」と感じたという。
その夜、彼は強烈な悪夢を見る。
夢の中で3歳の息子が廊下を全力で走り、肩越しに振り返りながら目を見開いて叫んでいた。追いかけていたのは、なんと消火ホースだったという。
恐怖で飛び起きたキングは、タバコに火をつけてロッキー山脈の夜景を眺めた。そのときにはすでに、後に世界的ベストセラーとなる小説の骨格が頭の中で完成していたそうだ。

実在する「217号室」に眠る本物の怪事件
『シャイニング』といえば、主人公一家が滞在する217号室が象徴的な舞台として知られている。この部屋番号、実はスタンリー・ホテルに実在する部屋そのものだ。
そしてこの217号室には、小説さながらの因縁が刻まれている。1911年、嵐の夜にガス漏れが原因の爆発事故が発生し、当時働いていたメイドのエリザベス・ウィルソンが大怪我を負った。
幸い彼女は一命を取り留めたが、この一件以来「217号室では今もウィルソンの霊が宿泊客を静かに見守っている」という噂が語り継がれている。掃除中の物音や、無人のはずの部屋から聞こえる足音など、宿泊客からの体験談は後を絶たない。

創業者夫妻の幽霊も? 今なお怪異が囁かれる名門ホテル
ホテルを1909年に建てたのは、自動車「スタンリー・スチーマー」の共同開発者として知られる実業家フリーラン・O・スタンリーと、その妻フローラだ。
創業から一世紀以上が経った今も、フローラの霊がホテル内の音楽室でピアノを弾いているという噂が根強く残っている。夜更けに誰もいないはずの部屋から旋律が聞こえてくるというのだ。
さらに創業者フリーラン本人の霊も、ロビーやビリヤードルーム周辺で目撃されているという証言がある。真偽のほどは定かではないが、ホテル側もこうした逸話を隠すどころか、ゴーストツアーの目玉として堂々と売りにしているのだから面白い。

なお1980年公開のキューブリック版映画は、実際にはオレゴン州のロッジで外観を撮影しており、スタンリー・ホテルで現地ロケが行われたのは1997年のテレビ版だ。
ホラー史に残る名作が、閉館間際の静まり返った廊下と一つの悪夢から生まれたというのは、なんとも出来すぎた話に思える。だが実話だというのだから恐ろしい。今夜、誰もいないホテルの廊下を一人で歩く機会があったら、少しだけ足早になった方がいいかもしれない。
参考:Mental Floss、ほか
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2024.10.02 20:00心霊『シャイニング』を生んだ悪夢の一夜 —— スティーヴン・キングが宿泊した実在ホテル「217号室」の戦慄のページです。スティーブン・キング、シャイニングなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで
