既に亡くなっていた人の携帯から一晩で35件の着信! ゾディアック、JFK暗殺、迷宮入り殺人… 歴史に残る「不気味すぎる電話」

死者の携帯から一晩で35件の着信! ゾディアック、JFK暗殺、迷宮入り殺人——歴史に残る「不気味すぎる電話」の記録の画像1
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 一本の電話が、事件の様相をまるごと変えてしまうことがある。かけてきたのが誰なのかも、なぜかけてきたのかも分からないまま——。

 歴史をひもとくと、そんな「説明のつかない通話」の記録がいくつも残されている。連続殺人犯がかけたとされるもの、殺人事件の前夜に鳴った偽名の呼び出し、そして持ち主がすでに息をしていないはずの端末からの着信。

 長年、犯罪研究者とオカルト愛好家の両方を悩ませてきた不気味な電話の記録を追ってみよう。

着信が途絶えたのは午前3時28分——列車事故の犠牲者からの35回

 2008年、南カリフォルニアのチャッツワースで多数の死傷者を出す列車衝突事故が起きた。犠牲者のひとりが、チャールズ・E・ペック氏である。

 事故の直後から、彼の携帯電話の番号が家族の端末に次々と表示され始めた。婚約者、息子、弟、継母——複数の相手に、一晩で計35回の着信があったと記録されている。

 だが電話に出ても、聞こえてくるのは雑音と、意味をなさない断片的な音だけだった。それでも家族は「彼は瓦礫の下で生きている」と希望を持ち、救助隊に電波の追跡を頼んだという。

 着信が途絶えたのは、午前3時28分。そのおよそ1時間後にペック氏の遺体が発見された。検視の結果は即死。つまり彼は、着信が続いていた間ずっと息をしていなかったことになる。

 潰れた車両の中で端末が誤作動を繰り返したという説明も成り立つ。ただ、無作為な番号ではなく家族の連絡先にだけ35回かかり続けた点は、それだけでは説明しきれない。

 息子は、苦しんではいないと伝えるための父からのメッセージだったと受け止めていると語っている。

即死したはずの男性から「35回の着信」列車事故の瓦礫の中で鳴り続けた携帯電話… 遺体発見へと導いた“死者からの通信”の謎の画像3
2008年チャッツワース列車衝突事故 By Craig Wiggenhornhttp://midnight.caltech.edu/craig/gallery/v/craig/lapasadena/traincollision/20080913-021646.jpg.html, CC BY-SA 3.0, Link

犯人は「代理人」を演じていた——ゾディアックとウォレス事件の偽名電話

 1960年代のカリフォルニアを震え上がらせた未解決の連続殺人犯、ゾディアック・キラー。犯行との関連が取り沙汰される女性ドナ・ラスをめぐっては、勤務先に妙な電話が入っていた記録が残る。

 相手は家庭の事情で彼女が仕事を休むと告げ、「デイビス」と名乗ったという。応対したホテルの警備員が書き残したものだ。デイビスという姓は彼女の大家と一致していたが、当の大家はそんな電話はかけていないと否定している。

 誰かが彼女の不在を自然に見せかけようとしたのだとすれば、その人物は彼女の生活圏をかなり細かく知っていたことになる。

 よく似た構図は、1931年のイギリスでも起きている。リヴァプールの保険外交員ウィリアム・ウォレスが常連にしていたチェスクラブに、保険の相談をしたいという男から伝言の電話が入った。名乗ったのは「R・M・クォルトロフ」——記録に残らない、正体不明の名前である。

 翌晩、ウォレスは指定された住所を探して街をさまよったが、その番地はどこにも存在しなかった。徒労のまま帰宅した彼を待っていたのは、撲殺された妻ジュリアの遺体だったとされる。

 ウォレスはいったん有罪となったが、のちに英国の司法史上で初めて事実認定が上級審で見直され、判決は覆っている。偽名の電話の主も、真犯人も、90年以上たった今なお特定されていない。

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鳴ったのは事件の「前」だった——警告電話という不可解

 1988年9月、ホラー作家ディーン・クーンツの自宅の電話が鳴った。弱々しい女性の声が、気をつけるようにと3度繰り返したという。名を尋ねても答えはない。クーンツはのちに、その声が20年近く前に亡くなった母親のものによく似ていたと語っている。

 2日後、父親が入居していた施設から、言動が荒れているとの連絡が入った。なだめようと駆けつけたクーンツは父親にナイフを向けられ、間一髪で難を逃れている。

 前触れの電話といえば、1963年11月22日の一件も外せない。ダラスでパレード中のジョン・F・ケネディ大統領が凶弾に倒れる25分前、身元不明の女性がイギリスの地方紙ケンブリッジ・ニュースに電話をかけ、大統領の身に危険が迫っていると告げたと伝えられている。狙撃より先に、大西洋の向こう側で警告が発せられていた計算になる。

 偶然の一致、記憶の後付け、機器の誤作動——どのエピソードにも合理的な説明の余地は残されている。それでも一点だけ、どうしても埋まらない空白がある。

 電話とは本来、かけた人間がいてはじめて鳴るものだ。では、あの夜の35回は、いったい誰が押したボタンだったのか。

参考:Daily Star、ほか

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