「これほどの若返りは見たことない」と臨床実験会社を言わしめた製品!? 「TAM-818」の謎に迫る!
■目標は老化を止めるのではなく、逆戻しすること
博士 早老症は寿命が20年とも言われています。なぜ早老症になるかというと、本来染色体の先端を覆っているテロメアが長くなければいけないのに、遺伝的に生まれたときから短い、あるいは生まれて急激に短くなってしまった、という病気です。私はこれを治したいと思っているのです。
私は老化に関して子供の頃から関心がありました。テロメアの研究を始めたのは1993年からです。そのきっかけは、自分の父がアルツハイマーになったことで、アルツハイマーを治したいと思いました。以来、人を若々しく健康にしたい、という動機によって、テロメラーゼを研究して続けてきました。実は弟も認知症なのです。これまでの研究で老化の仕組みと原因がわかってきましたので、早老症もアルツハイマーも認知症も、同じテロメラーゼのアプローチで治療できるに違いないと思っています。
私が興味あるのは、人がより健康であることです。目標としているのは、老化を遅くする、あるいは老化を止める、ではなく、老化を逆戻しする、若返らせるというところまでもっていくこと。そういった物質はないかと研究してきました。今回のTAM-818は、そこまで老化を逆戻しするところまではまだ来ていません。しかし、TAM-818はアンチエイジングを目指す人にとっては、充分に満足いただけるものと信じています。今後の目標としては、TAM-818で得た利益を再投資して、TAM-818を上回る物質を開発することです。
次の商品は飲み薬になりますね。そのときはTAM-818ではありません。老化を逆戻しする力をもった物質を開発し、製造していきたいという計画です。2016年半ばくらいからは臨床実験も開始したいと思っています。
■大手製薬会社も注目
――—以前トカナでは、NMNを取り上げました。長寿に関わるサーチュイン遺伝子にかかわる成分がNMNで、これを投与することでミトコンドリアが活性化し、サーチュイン遺伝子も活性化するということです。博士はNMNに関してはどのようにご覧になっていますか?
博士 ミトコンドリアは染色体だと言うこともできます。NMNはフリーラジカルをおさえる作用があり、それによって肌が若返るなどの現象が見られます。いわゆる抗酸化作用のある食品やサプリのように、間接的ですが染色体を健康にする働きがあるという部分に着目して開発されたもので、NMNは真っ当な理論であり、有効だと思っています。
フリーラジカルも、染色体の劣化も、テロメアが短くなる現象も、老化の原因です。それぞれ老化の作用も強さも違いますが、3つとも老化の原因であることには変わりません。ということは、人間の身体というのは、時限爆弾を3つ持っていると言えます。どんな時限爆弾も、爆発すると老化につながりますので、どの時限爆弾もヒューズを取り除いて爆発しないように取り組むことがよいと思います。
ただ、NMNは、テロメア=染色体の先端が短くなる、という現象には作用していなかったと思います。私のアプローチはまったく違っていて、老化のメカニズムに直接働きかけて解決するというものなのです。私が取り組んでいるのは一番導火線が短い時限爆弾だと言えるでしょう。
――—そういう素晴らしい発見をすると、世界的な製薬会社などから何らかの圧力などはないのでしょうか。
博士 大手製薬会社はおもしろくないかもしれません。ある事業部をつぶすことにもなりかねないでしょう。投資したいと言ってくださる大手製薬会社さんもありますが、現在の事業を大事に育てていきたいと思っているので、今のところはご遠慮いただいている状態です。
(取材・文/もりいあんじ)
ウィリアム・アンドリュース博士
バイオテクノロジー産業にて30年間研究活動を行なって来た科学者。ここ18年間はヒト細胞においてテロメア短縮への介入で人間の寿命を延長する方法を探索している。1981年にジョージア大学で分子および集団遺伝学の分野で博士号を取得。ネバダ州のバイオテクノロジー企業シエラ・サイエンスの創設者。ヒトテロメラーゼの研究では米国でも評価が高く、43もの特許の発案者としても名を連ねている。2014年には博士をとりあげたドキュメンタリー映画『the Immortalist』が米国内で数々の映画賞を受賞。
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2024.10.02 20:00心霊「これほどの若返りは見たことない」と臨床実験会社を言わしめた製品!? 「TAM-818」の謎に迫る!のページです。NMN、TAM-818、テロメアなどの最新ニュースは好奇心を刺激するオカルトニュースメディア、TOCANAで