右足が超巨大化した少年、学校側から通学を拒否される「子どもたちが怖がるから」=インド
「この右足に気づいて怖がったり、デリカシーのない言葉を投げかけてくる人々に息子は毎回ひどく傷ついています。傷つく息子の姿を見るのは親としても非常に忍びない」と母親のジェイスリー・ジョシさんは語る。学校へ通えなくなったヴァーダント君は現在、自宅で二部屋を与えられ母親と1歳の妹を相手にして日々を過ごしている。
「息子は時折ひどく落ち込んで私のもとにやってきます。『この足は前世で悪いことを罰なんだ』と言って泣くんです。泣かれるたびに私の心は引き裂かれます。だって私には何の説明もできないのですから……。この子を妊娠中、医者はお腹の中で順調に育っていると何度も言ってくれましたが、右足が大きいことは何一つ知らせてくれませんでした。もし出産前に知っていたら私はこの子を産まなかったでしょう」(母親のジェイスリー・ジョシさん)
■一縷の望みを託して息子の存在を世に知らせた父親
「整形外科や皮膚科などの専門医に加えてホメオパシー療法や逆療法の専門家にも診せましたが、何の解決にもなりませんでした。アメリカの医師は息子の身体に何も異常は認められないといいます。医師の中には血液が適切に流れていないとか、ホルモンバランスに異常をきたしているとか、水が溜まっているなどと説明する人もいましたが、実際には誰も治療をしてくれませんでした」(父親のディリップ・ジョシさん)
息子の右足をなんとかしようと必死の両親は、この4年間で100人以上の医師にヴァーダント君を診せたが、診断した医師はことごとく困惑するだけだったという。そして一部の医師からは切断手術を勧められたということだ。
しかし父親のディリップさんは切断手術には反対だという。「もし切断してしまえば、息子は残る人生を障害者として、人に助けてもらいながら生きることになります」と、息子の将来を考えてなんとかして切断手術を回避したいと望んでいる。しかしそうはいってみても、今なお肥大を続ける息子の右足に“いつか破裂するのではないか”という懸念が拭い去れないのだという。そして父親のディリップさんは今回、息子の存在をマスコミなどを通じて広く世に知らせることを選んだのだ。世界中のどこかにきっと息子を治療することができる専門家がいることを信じて……。
現在も成長し続ける巨大な右足は将来どうなってしまうのか……。ヴァーダント君の明るい将来を願うと共に、対処しうる専門家と治療法が見つかることを望むばかりである。
(文=仲田しんじ)
参考:「Daily Mail」ほか
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