ロックを聞いた味噌はおいしい? 音と食べ物の不思議な関係
■烏骨鶏はモーツアルトがお好きで演歌がキライ!?
2009年1月24日付の中日新聞・夕刊に次のニュースが掲載された。
「約三百五十羽の烏骨鶏を飼育する菅山一さん(66)=高松市西山崎町=が音楽で産卵促進に取り組んでいる。(中略)常は一週間に一個程度しか産まない産卵頻度が約二割増え、大きさも二-三割程度大きくなった。老鶏はほとんどが“復活”して産卵するようになった」
聞かせたのはモーツアルト。卵を産まなくなったニワトリがモーツアルトを聞いて、若返ったのか? 農林水産省畜産試験場の実験では、乳牛に音楽を聞かせると、乳の出が2~3%向上したという。ニワトリにも音楽は有効なのか? ところが
「スピーカーを設置して演歌をかけると、鶏舎は大騒ぎ。二日ほどで産卵しなくなる烏骨鶏もいた」
そうだ。演歌を牧場に流して牛を育てている人がテレビで紹介されたのを見て、真似をしたという。牛は演歌が好きだが、烏骨鶏は演歌がキライ。世紀の大発見である。
■音波栽培にハードロックは不向き?
神戸大大学院理学研究科の津田明彦准教授らの研究によると、超微細繊維の分子に重低音を聞かせると音波の進行方向に沿って整列したそうである(毎日新聞 2013年06月15日 大阪夕刊)。音の波形に沿って、水やビーズ玉のような流体は整列するので、分子レベルで同様のことが起きてもおかしくはない。それが食物の味や酵母の発酵に影響を与えるのだろうか?
だが、『土壌の神秘 ガイアを癒す人々』(ピーター・トムプキンズ+クリストファー・バード/春秋社)には、音波栽培の研究者が植物にハードロックを聴かせると「二週間以内に枯れてしまう」ことを発見したとある。まさに悪魔の音楽! マルコメの味噌は大丈夫なのか? 酵母が枯れてしまっていないのか? 若干、気になる。
(文=川口友万/サイエンスライター/著書『大人の怪しい実験室』)
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