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山本睦徳

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■ヒグマは凶暴か? 私が見たヒグマの素顔

 「クマが出た!」
 
 登山道を男性が大慌てで降りてきた。彼を「大丈夫ですよぉ」となだめても、恐怖は収まらないようでそのまま下山していった。北海道知床での出来事だ。知床で登山をしている人たちの多くは、熊に出会うのを恐れているようだ。しきりに熊よけの笛を吹いている人もいれば、スズを何十個もぶら下げてジャラジャラ鳴らしながら歩いている人もいる。ヒグマはそんなに恐ろしい動物なのだろうか? 私は毎夏、知床で火山の調査をしている。熊に何度も出会っているうちに(本当はあまり会わない方がいいのだが)、決して凶暴な動物ではないと思うようになった。私は動物にあまり詳しくないが、自分の体験を元にヒグマについて述べたいと思う。あくまでも私の体験をもとに書くので、間違った解釈もあるかもしれないが、ご承知いただきたい。

 北海道の熊は「ヒグマ」という種類で、北米のグリズリーと同じ系統の熊だ。本州に生息しているツキノワグマと違って、とにかく大きい。アゴの力は強力で、鹿の骨をバキバキとかみ砕いてしまう(不気味な音だ)。しかし見かけによらず、怖がりだったりする。

■クマとの遭遇Vol.1

 あるときこんなことがあった。知床硫黄山の登山口で、夜真っ暗な中テントを張って寝ていた。うとうとしかけたころ、遠くの方からホェホェホェホェと低い声を発しながらヒグマが近づいてきた。真っ暗な夜。不気味だ。おそらく3mくらいまで近づいたと思う。私はテントの中で息を殺していたが、思わず、ゴホッと咳をしてしまった。すると、その音にびっくりしたのか、ヒグマは大慌てで逃げ出し、なんと、すぐ近くの崖から転げ落ちてしまった。真っ暗だったので、咳をするまでテントに気付かなかったのだろう。

 ちなみに熊の鳴き声を聴いたことがある人はあまりいないそうだ。

 ヒグマが人を襲ったニュースをたまに聞くが、私が知床で見たヒグマにはそんな凶暴なヤツはいなかった。むしろヒグマは人間を怖がって避けている。

■クマとの遭遇Vol.2

 去年の夏はこんなことがあった。山で調査をしているとき、ふと後ろを見たら10mほど離れたところに大きなヒグマがいて、恐ろしい顔でこちらを睨んでいる。そのときは、運悪くクマ撃退用のスプレーをリュックの奥の方にしまい込んでいた。
 
 今にも襲い掛かってきそうだった。ヤバイ! と思ったが次の瞬間、なんとそのヒグマは大急ぎで逃げ出した。そばには犬くらいの大きさの小熊が2匹いて、こちらを振り返りながら一緒に逃げていた。おそらく、彼らは誤って私に近づいてしまい、小熊とともにいたため私を威嚇していたのだろう。

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 ちなみにクマ撃退用のスプレーは唐辛子の粉が入っている。クマが襲ってきたときに3mまでひきつけて、顔をめがけて一気に全量噴射する。ただ私は一度も使ったことがない。

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コメント

3:匿名2018年8月31日 17:46 | 返信

大体他の方がおっしゃってるので、他の可能性をば。

遺伝子で警戒心というのはある程度決まっているらしく、この例に当てはめれば熊は警戒心が高く慎重ないきものな訳ですが、時に遺伝子が異常を起こし、警戒心が無くなってしまう場合があります。
こういう変化をした生き物は、敵意が無くなり、好奇心などを中心に行動するようです。
軽くじゃれつかれただけでも体中がズタズタになる恐れがありますし、もしそれで人間の味を知れば、無邪気に人を襲うようになるかも知れません。

しかしまあ、これは大量に出現した人間や一部の生き物に見られる突然変異ですので、熊も同様になる可能性は殆どありません。あったとしても、警戒心の無い熊が生きていけるかは疑問です。

結局何が言いたいねんって思われる事でしょうが、きちんと対策をしていれば大体の場合は安全だという情報はとても参考になるのですが、そこに例外的なケース(対策していたのに起こってしまった不運な出来事など)への危険性も足してみてはどうかという提案がしたかったのです。
私は熊に全く詳しくありませんので例外的なケースをあまり知りませんが、著者さんならそういったものにも通じていそうですし、ぜひご検討ください。

2:匿名2018年8月13日 03:12 | 返信

畜生のことを分かったように語るのは危険です。傲慢です。
あなたが気付かずに土饅頭に近づいたり、運悪く食べ物目当ての個体や戯れで近づいてくる若い個体、星野道夫さんを襲ったような個体と遭遇しないことを祈ります。
インターネットで見た限り、知床には餌を与えたり、カメラを持った頭のおかしい観光客も来ているようですから。

1:匿名2018年7月28日 18:26 | 返信

羆の知能は犬と同等かそれ以上と言われています。
言い方を変えれば、個体差が大きいとも言えるでしょう。
貴方が今までに出会った羆は偶々臆病だっただけかもしれません。

笛を吹いて逃げる熊は、人間を恐れる熊だけです。
人間の味を覚えた熊、羆は、むしろ近付いてきます。

古くは日高、三毛別、近年でも乗鞍、秋田で悲惨な事故があります。
インターネットで調べれば容易に熊・羆の怖さが分かる時代ですが、
貴方のような楽観的な記事は、残念ながら熊・羆被害を増やすのだと思います。

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