エジプトで頻発する「聖母出現事件」の謎とは?
■謎に満ちた西欧キリスト教会の態度

「Wikipedia」より
以上の話は『新約聖書』に書かれているにもかかわらず、聖家族がエジプトでどのように過ごしたか、西欧のキリスト教会は一切関知しようとしない。その態度は、まるで「エジプト逃避」を無視したがっているようにさえ見える。
しかし他方、エジプトのキリスト教徒であるコプト教徒の間には、エジプトでの聖家族の行動についてさまざまな伝説が伝わっており、イエスとその両親はエジプト南部アシュートにまで足を伸ばし、そこに滞在したと言われている。そして、たとえ一夜限りといえども、聖家族が滞在したと伝えられる場所には、必ず教会が建てられている。聖母マリアが出現した前述のザイトゥーン聖母教会、そしてショブラやワラークの教会は、いずれもそうした伝説が残る場所なのだ。
なお、フランスのルールドやポルトガルのファーティマなど、ローマ法王庁が認めた事例では、聖母が目撃者にさまざまなメッセージを伝えたと言われているが、エジプトの聖母事件にそのような報告はない。しかしエジプト人たちは、聖母マリアの出現それ自体が、もっとも重要なメッセージであると考えている。
なぜ、西欧のキリスト教会は、聖家族の「エジプト逃避」に触れようとしないのか。そして、そのエジプトで聖母が繰り返し出現する意味とは――。ここに、何らかの興味深い関係が隠れているのかもしれない。
羽仁礼(はに・れい)
一般社団法人潜在科学研究所主任研究員、ASIOS創設会員
参考:羽仁礼『新千一夜物語』(三一書房)
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