幽霊に脅えた?従業員が次々と退職する海外の「事故・幽霊物件」事情に迫る!
■幽霊アパートや事故物件に示す各国の反応
では、このアパートの値段は下がるのだろうか?
ニューヨークは世界でも有数の不動産価格が高い土地。常に不動産が不足していて、現在も価値は上昇中。犯罪が起きた物件も多数あるため、「幽霊ごとき」では不動産価格にはほとんど響かないのだ。また、ニューヨークに住む人々も「幽霊」や「迷信」を気にしない人が多いそうだ。
では同じく不動産価値が高い香港はどうだろうか? 筆者はかつて香港に住んでいたが、「ノーマネー・ノートーク(お金が無い人とは会話しない)」という慣用句が示すように香港人はお金の有無に敏感で、ビジネスライクなのはニューヨークとかわらない。しかし、「幽霊」「不運」「風水」という言葉には強く反応する。そのため、自然死以外の死人の出た建物は急激に価値が下がり、買い手がつかなくなるのだ。特に、殺人事件が起きたアパートなどは、事件後には半額でも借り手がつかなくなることもある。
ロンドンも不動産価格が高いことでは上位にいつも入っている地域だ。しかし、凶悪犯罪のあった家には買い手がつかないため、まず取り壊す必要があるそうだ。しかし「妖精や友好的な幽霊が棲む家」ならかえって価格が上がることもあるのだという。さすが、心霊研究の歴史が長い英国。不動産価値は「幽霊の種類」で決まるということだ。
日本はどうだろう? 不動産関係に詳しい人物によると、以前と比べると、事故物件の人気が上昇しているのだという。理由は「値段が安い」ということだけでなく「ネタになる」「面白そう」といった興味本位で入居する人が多いそうだ。そのため、以前よりも事故物件の値段が上昇。それでも入所希望者は絶えないのだとか。「怖いものみたさ」の日本人が増えたのか、それとも「幽霊なんて信じない人」が増えたのか……。
(文=美加リッター)
参考:「New York Post」、「Ditmas Park Corner」ほか
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