寺社連続油被害事件だけではない! 日本中の寺社が危険にさらされている!!

 近畿地方を中心に全国各地の寺や神社に油のようなものがまかれた事件で、ニューヨーク在住の日本人医師に建造物損壊容疑で逮捕状が出たことがわかった。警察庁のまとめでは、被害は16都府県、48カ所に及ぶという。

 なんとも罰当たりな事件だが、過去にも、寺社が被害を受けた事件は実に多い。これまでに起きた事件を振り返ってみよう。

1.金閣寺/京都府/1950年

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画像は「Wikipedia」より

 50年7月2日未明、金閣寺から火の手が上がった。この火災により、国宝に指定されていた舎利殿(金閣寺)のほか、仏像などの貴重な文化財も焼失した。現場検証によって、普段火の気のないことから放火の疑いが高まり、当時21歳だった寺の見習い僧侶が逮捕された。犯行動機は、重度の吃音症など自分の不遇な境遇からくる厭世観というものだった。あえて言うならば「むしゃくしゃしたから」という無差別犯罪にも通ずるような理由だ。僧侶には懲役7年の判決が下されたが、服役中に結核と統合失調症が進行し死亡。なお、犯人の母親も投身自殺を遂げている。この事件をもとに三島由紀夫が『金閣寺』(新潮社)を書き上げたことは有名な話だ。ちなみに、現在の舎利殿は政府や京都府からの補助金、経済界や全国各地から集められた寄付金によって、55年に再建されたものである。

2.大山祇神社/愛媛県/1992年

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画像は「Wikipedia」より

 全国にある山祇神社の総本社である大山祇神社は、92年に新左翼党派の中核派から「日帝残滓を焼却処分する」という主張により放火に遭っている。大山祇神社は戦いの神として歴代の朝廷や武将から尊崇を集め、国宝・重要文化財の指定をうけた日本の甲冑が大量に保管されていた。かつては日本の初代総理大臣の伊藤博文をはじめ、政治や軍事の第一人者たち、現在では、海上自衛隊・海上保安庁の幹部などからの参拝が行われている場所だ。さらに終戦直後には、海軍兵学校から、旧帝国海軍関係の貴重な資料や教材を預かっていたためいに火を放たれたようだ。

3.静岡浅間神社/静岡県/2007年

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画像は「Wikipedia」より

 静岡市葵区にある静岡浅間神社は、駿河国の総社(地域の中心的な神社)で、徳川家康が崇拝した神社としても知られる。この由緒正しい神社が、88年、93年、07年と3回にわたって放火の被害に遭っている。しかも、驚くべきは、放火犯がすべて同一人物であったこと。また、あきれたことに犯人は、警察の調べに対して、「路上生活が嫌になり、刑務所に入りたかった」と供述したことがわかっている。

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