エーラス・ダンロス症候群 ― 身体がバラバラになる少女は口も縫い合わせる=イギリス
病気もケガもなく、日々淡々と暮らす人にとって「難病」というワードはあまりにも縁遠く聞こえるものだが、トカナでも度々記事にしているように、症例の少ない難病・奇病に悩む人々は世界中にいる。
では、「コラーゲン」が著しく欠乏し、日に何度も脱臼するという恐ろしい病にかかった場合は、一体どんな日々が待ち構えているというのだろう。
■体じゅうの関節が日に何度も勝手に外れる難病「エーラス・ダンロス症候群」
エミリー・ジェームズさん 画像は「YouTube」よりイギリス、マンチェスターに住む17歳の少女エミリー・ジェームズさんは、コラーゲン線維形成機構の異常を原因とする症候群「エーラス・ダンロス症候群」を患っている。これは、体の組織をつなぎ合わせ、適切な強度と弾力性を保持するいわば「接着材」の役目を担うコラーゲンが脆弱かつ不安定であるために引き起こされる病気で、遺伝性の疾患であるとみられている。しかも、現時点で治療法が確立していない難病だ。
エミリーの場合は関節に多くの異常がみられており、日に何度も、勝手に外れてしまうそうだ。
この著しい脱臼は全身におよび、基本的には両腕と両足の全部位において、添え木やスリングで支えていなければ、バラバラになってしまうのだという。特に顕著なのは顎で、あまりにもすぐに外れてしまうため上アゴと下アゴを手術で医療用の糸によってつなぎ合わせているため、口は開かない。そのため栄養は胃に開けた穴から直接取り入れる生活を送っている。
何度かの大手術もこなしたエミリー。医師も、これ以上脱臼しないようにと最善を尽くしたが、いくら固定処置をしても緩んでしまうのだという。想像を絶する痛みを何度経験しても完全な治療法がないために彼女は苦しみ続けるほかない。
現在は両腕、並びに両足のスリング(吊り包帯)で固定しているが、このまま痛みに苦しみ続けるよりは、と医師は一定の条件を設けた上で、ミイラのようにぐるぐるに保護できる全身用のスリングをも検討しているという。
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