横浜の傾斜マンションは大したことない!? 世界の傾いた建物5選!!
今月14日、三井不動産グループが販売した横浜市都筑区のマンション「パークシティLaLa横浜」が“傾く”という前代未聞の事件が発覚した。この問題では、一部の杭が固い地盤まで届いていなかったことや、セメント量のデータ偽装が発覚し、杭工事を施工した旭化成建材にも非難が集まっている。マンション住民にとっては、まさに寝耳に水の事態であり、精神的負担も大きいだろう。約700世帯の大型マンションということもあり、今後の対応や補償、そして行政当局による処分が注目される。建物が傾斜していることは、それほど重大な問題なのだ。
ところが世界に目を向ければ、意図的であるか否かにかかわらず、傾きながらも使用されている建物は数多く存在する。今回は、それらの中でもとっておきの5例を厳選して紹介しよう。なお、「ピサの斜塔」(イタリア)については今さら指摘するまでもないため、ここでは触れないことにする。
1. ズールフーゼンの斜塔(ドイツ・ニーダーザクセン州)
まるで最初からそうだったかのように、極めてナチュラルな傾き――。言われなければ気づかないほど周囲と馴染んでいる。この中世に建てられた教会は、自然に傾斜した建物としては世界一の傾斜角(5.19度)を誇り、ギネスブックにも認定されている。
1450年、湿地帯の上に建築されたが、19世紀に地下水が干上がった結果、次第に傾いてしまった。1975年に立入禁止となったが、その後安全が確認されたという。ギネス認定を記念するイベントに出席した同教会の牧師は、大喜びだったという。
2. キャピタルゲートビル(UAE・アブダビ市)
アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビにある、地上35階建て、150mの高さを誇る超高層ビルだ。構想段階から意図的に18度傾けて設計されており、「世界一傾いている人工のタワー」として2010年にギネス認定された。建物を目の当りにすると、倒れるのではないかと心配するほどの迫力に満ちているという。
内部にはテナントとして企業のオフィスやハイアットホテルが入居しているが、2010年に米「タイム」誌が選出した「Top 10 Precarious Buildings(世界の危険な建物トップ10)」において、堂々の2位に輝いた。気になる床面だが、当然並行を保っている。
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