実は地球に優しいエコ先進国・北朝鮮は光すら飲み込むブラックホールだった?

実は地球に優しいエコ先進国・北朝鮮は光すら飲み込むブラックホールだった?の画像1※画像:Scott Kelly (@StationCDRKelly) Twitterより

 日本海のすぐ向こう側にありながらも、謎の多い国・北朝鮮。現在、宇宙飛行士が写した同国の写真が“ブラックホールだ”と世界中で話題を呼んでおり、日本からは皮肉交じりに“エコ先進国”と指摘する声が上がっている。

 先月26日、国際宇宙ステーションに搭乗中のアメリカの宇宙飛行士スコット・ケリー氏が、夜間に北東アジア上空を通過した際、写真を撮影し自身のTwitterに投稿した。写真に写るのは、綺麗にライトアップされている韓国と中国、そして二国とは対象の“真っ暗”な北朝鮮。ケリー氏の投稿を報道した欧米メディアは、ぽっかりと空いたように見える北朝鮮を「光を飲み込むブラックホール」と形容した。

 周知の通り、北朝鮮は社会主義国家。しかし、それはあくまで表向きの顔であり、実質的には絶対君主制国家で、現在は金正恩の独裁国家となっている。そんな同国は、首都・平壌(ピョンヤン)の20階以上の高層アパートですら、エレベーターが動くのは朝夕の数時間だけ。たびたび起こる停電のため、電化製品も故障が絶えないという。今回“ブラックホール”と揶揄された写真からも、夜間でも電気の供給がされていない結果であることがわかり、また人々が苦しんでいる現状も容易に想像できる。

 そうした北朝鮮の現状を察したケリー氏は、投稿した写真に「北朝鮮の人々がかわいそうだ」という言葉を添えている。同調するかのように、日本からも「夜動けないんだろうな」「部屋の灯りはろうそくなのか」「日本が少しは助けるべきかも」といった声が上がった。

実は地球に優しいエコ先進国・北朝鮮は光すら飲み込むブラックホールだった?の画像2※画像:Scott Kelly (@StationCDRKelly) Twitterより

 しかし、哀れむ声はほんの一部に過ぎない。世界中を敵に回す北朝鮮での出来事なだけに、多くの人は「かわいそうと思う人の気が知れない」「自業自得」といった声を上げている。また、電気を使用していないということで、「むしろエコだろう」「省エネってことだな。少しは見習うべきかも」「地球に優しく、人には厳しく。これは超先進国じゃね?」など、風刺とも取れる声も多い。

 ただ、「事情はともかく、夜中に暗いのは果たして不幸なのだろうか」「日本みたいに24時間コンビニやってるより健康的」「寝る子は育つ」といった、“明るすぎる夜”を問題視する人も見られる。

 いまだその内側が、外部に漏れることの少ない北朝鮮。今回の写真は、謎に包まれる北朝鮮の本当の意味での“闇”なのだろうか。それとも、10万人を動員して行われる集団演技・マスゲームよろしく、国民全員が同時に電気を消すというデモンストレーションかもしれないが…。

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